アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

昨日、今日と非常に風が冷たく寒くなっていますが、株式市場も「トランプ大統領」の熱が冷めた感じで冴えない展開になっています。そもそもがトランプ大統領になったことが上昇要因でもなく、やはり米国の利上げ=ドル高=円安ということで日本株が上昇したという面も強く、米国株なども債券から株へのシフトで上昇したということでしょう。

今年に入ってからは債券から株へのシフトは見られず、素直に円安に振れるということでもなく、ここへ来てトランプ大統領が株式市場の上値を押さえる要因となっているような感じです。政治のことで株式市場がどこまで影響されるかということも考えなければなりませんが、結局は「お金の流れ」ということなのですし、足元の好調な決算を発表した銘柄で売られすぎているようなものに注目しておけばいいと思います。

米国株高や円安を受けて本日の日本市場は堅調な展開が期待されます。積極的に買い上がる材料もなく、決算動向などを見ながら個別に買い直される銘柄などもありそうですが、相場全体としては上値も重く、堅調ながらも冴えない展開になりそうです。週末のオプションSQ(特別清算指数)算出に絡んで指数先行、先物主導で振り回されることもあるかもしれませんが、底堅さは見られそうです。

19,000円を試すところから上値が重くなっていますが、基本的には19,000円を挟んでの動きということでしょう。19,000円を意識するところ、超えてくるところでは売られるということなのでしょうが、為替次第では19,500円を試すこともあるのでしょうし、逆に円高が進むようであれば、いったん18,500円~600円水準までの調整ということもありそうです。

本日の投資戦略

米国市場も決算発表などが出揃って、金融政策も決まり、決定的な手掛かりに乏しく、トランプ大統領の言動への懸念などもあって動き難いという感じです。ドル高を嫌気するような動きも依然として強く、当面は利上げ=ドル高などを気にしながら上値も重くなりそうです。

日本市場も為替が円高気味ということで日銀の買いが入っても戻り切らないということでした。売り急ぐような材料もなく、海外動向は気になるものの特に問題となっているということでもなく、日銀の追加緩和は見られなかったものの依然として国債のオペレーションやETF(上場投資信託)買いは続いており、金融緩和状態には変わりないとのです。当面は円高に大きく振れるというようなことでもなければ、底堅く、それでいて上値も重いというような展開が続きそうです。

清水 洋介(しみず ようすけ)

証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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