アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

三寒四温という言葉があるように、この時期は暖かい日と寒い日が入り混じっています。株式市場も米国では過熱気味となっているのですが、日本の株式市場は冴えない展開で、かといって大きく下落するということでもなく下がれば買われ、上がれば売られるという保ち合いとなっています。

小型銘柄と言われる資本金が小さく、ちょっとした売り買いで大きく動くような銘柄が物色され、うまく乗れている人たちはしっかりと利益を確保しているのだと思います。ただ、株式投資は儲けた利益をいかに吐き出すことがないか、というのが勝負という感じでもあり、あまり調子に乗り過ぎず腹八分目を心がけておくことが大切ではないかと思います。

週末の米国市場は堅調でしたが、円高がさらに進んで夜間取引やシカゴ市場で日経平均先物が大きく売られたことから週明けの日本市場は売り先行となりそうです。それでも米トランプ大統領の減税政策などの発表を控えて売り持ちも大きく取りにくく、節目とみられる19,000円を意識するところで買戻しなどから底堅さも見られるものと思います。円高一服となり、買戻しを急ぐ動きもあれば案外値持ちのいい展開になるかもしれません。

19,000円を試す動きになって来そうですが底堅さも見られそうです。為替次第ということなのでしょうが、大きく円高に振れるということでもなければ19,000円水準を下回るところでは売り難くなってくると思います。当面は19,000円前後での値固めとなる可能性もありそうですが、19,200円~300円水準が落ち着きどころということではないかと思います。

本日の投資戦略

米国市場は1987年以来の11連騰ということですが、日本市場は冴えない展開になっています。米国株式市場に連れての動きではなく為替に敏感に反応することになるのでしょう。その為替の動きが米国の利上げを巡るFRB(連邦準備制度理事会)高官やトランプ大統領の言動に左右されることになるのだと思います。

依然として信用取引の売り残高が非常に多い状況が続いています。3月決算月ということですから、この異常事態は継続する可能性が高く、昨年10月からの売り残高の期日もそろそろ始まるところであり、買戻しを急ぐ動きなどもどこかでありそうです。ただ、一方で、期日を終えたあとの急落という懸念もありそうで、2013年の相場展開を想定しておくと良いと思います。

清水 洋介(しみず ようすけ)

証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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