鬼の霍乱で珍しく体調を壊し、元気がありません。高齢の両親のことなどもあり、落ち着かないのですが、株式市場は米国で大きく上昇しており、昨年の大統領選挙後の動きの再来が期待されます。確かに債券から株式へのシフトが行われ始めた感もあるのですが、米国での動きがそのまま日本に持ち込まれると為替は円安とならず、日本でも金利が上昇するということで日本の株式市場にとっては必ずしも良いと言えないのではないかと思います。
今日あたりはまたぞろ「日経平均いよいよ2万円!!」という声も大きくなりそうですが、日経平均が2万円を付けるために、例えばトヨタ <7203> がいくらになるのか、ファーストリテイリング <9983> やソフトバンク <9984> など指数に影響の大きなものがどこまで上がるかを考えなければならず、それを考えると今一つ上値も重くなるのではないかと懸念してしまいます。まずは19,500円~600円水準をしっかりと抜けてくるかどうかを見極めるということになりそうです。
米国株が大きく上昇となったことや円安気味ということで買い先行となりそうです。ただ、米国金利の上昇の割に円安が進まず、ドル高を嫌気する動きも出てきそうです。円安とならないと上値も限られるのではないかと思います。さすがに小型銘柄には過熱感、買い一巡感も出ており、主力銘柄の出遅れ感が強いものなどが買い直されることになりそうです。
19,500円を一気に抜けそうな勢いです。それでもそこまで円安となっているということでもなく、上値も限られそうです。19,500円~600円水準での値固めということになりそうで、一気に20,000円を目指すような動きにはならないと思います。逆にまだまだ19,200円~300円水準、あるいはさらに19,000円水準までの調整もあるかもしれません。
本日の投資戦略
日本市場では米トランプ大統領の演説はほとんど反応がなかったのですが、結果的に米国株が大きく上昇となったことで「好感された」と見て良いのでしょう。ただ、実際には利上げができそうな雰囲気だということが一番大きな買い要因であり、日本でも金利が上昇するようであれば、円安が進むということにはならず、影響も限られそうです。
米国の利上げ必至となるなかでドル高が進まないということであれば、日本でも金利の上昇を容認するということになり、ここからは債券の動きにも注意が必要ということでしょう。日銀がしっかりと金利をコントロールできるかどうかということになりそうです。米国でもトランプ大統領の言動よりは、FRB(連邦準備制度理事会)高官のコメントなどが大きく取りざたされそうです。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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