雪になってもおかしくはないという寒さでとてもお彼岸という雰囲気でもありません。株式市場も全く動けないという感じで上値が重く、上値の重さを嫌気するような動きが出てきそうです。日銀の金融政策決定会合や米FOMC(公開市場委員会)を控えて、動けないということですが、動き出すと大きな動きになりそうです。
米国で利上げが取りざたされるなかでどこまで利上げを織り込んでいるかということだと思います。米国の金利を見ているとかなり織り込んでいるという雰囲気ですが、為替が日米の金利差についていっていない感じです。日本での追加緩和がないということもあるのでしょうが、日銀のスタンスの変化があればかなりリスクとなりそうです。
様子見気分が強いなかで米国株が軟調、為替も若干円高気味ということで冴えない展開になりそうです。手仕舞い売りが嵩むものはしっかりと売られるということもありそうです。少なくとも積極的に買い上がるという雰囲気でもなく、上値の重さが嫌気されたものなどが売られそうです。幕間つなぎ的にこれまで買われていない小型銘柄や好決算、高配当銘柄などが物色されそうです。
「閑散小動き」という状態が続いていますが、改めて19,500円~600円水準での上値の重さが確認されたという感じです。これで、米国で利上げがあっても円安にならないというようなことになれば、一気に売られるということもありそうです。それでも当面は19,000円水準が下値ということになりそうです。
本日の投資戦略
全く動かない相場が続いています。日銀の金融政策決定会合を気にしているというよりは米FOMC(公開市場委員会)を控えて、為替の動きがどちらに振れるかわからないので動けないということでしょう。ただ、基本的には日米の金利差は広がる傾向にあると思われ、円安気味に推移して行くのだと思います。それでも買えない理由としてはドル高を嫌気しての政策などが懸念されること、そして現状の為替が利上げを織り込んでいると見られることも日本株が買えない要因と思われます。
膠着感が強いときはいったん動き始めると大きく動くということになりそうです。上に動き出すとすれば、日銀が金融政策決定会合でサプライズを起こす、あるいは米FOMCで利上げが決定されて円安が進むということであり、逆に下に大きく動くということは日銀の政策に変化が見られない、あるいは米国に追随して緩和傾向が止まる、そして米国の利上げも織り込まれている、あるいは利上げがなく、円高が進むということで、どちらかというと下に動きやすいのではないかと思います。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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