昨日ほどではないのですが、お彼岸が過ぎ、東京で桜の開花宣言があった割には寒い日が続いています。株式市場も春の嵐とばかりに大きな下落となりましたが、まだまだ19,000円を保っているということですから、当初の予定通りの19,000円~19,500円水準での動きということで見ておいて良いのでしょう。

米国株のここまで上昇が行き過ぎたということでもあり、連れ安する必要もないのですが、円高が進んだということが売り急ぐ要因と思います。円高になった理由は米国の利上げによりリスク許容度が減少したということであり、すぐに落ち着いて来るものと思われます。決算期末ということでの円高要因もあり、特に心配はないと思います。

本日の日本市場は米国株がしっかりとした動きになったことや為替も円高のスピードが鈍ったことなどから、底堅い堅調な展開が期待されます。ただ、積極的に買い上がるだけの手掛かりに乏しく、円安に戻すということでもないと上値も重くなりそうです。急反発となるというよりは19,000円水準での値固めというような感じではないかと思います。小型銘柄は売り一巡となったものなどから再度値動きの良いものが物色されることになるのでしょう。

夜間取引の日経平均先物は下げ渋ったものの反発も鈍く、ここからも19,000円を割り込む、あるいは意識すると売られないものの、買い戻しや買い直しを急ぐということでもなさそうです。為替次第ということなのでしょうが、時期的に円安に振れにくく、冴えない展開が続きそうです。いずれにしても期末接近ということで持ち高調整の売り買いに振らされることになりそうですが、19,000円~19,500円水準での動きが続くのでしょう。

本日の投資戦略

昨日は米国株安や円高を受けて大きく売られましたが、「トランプ大統領」というよりはやはり米国の利上げの影響ということだと思います。利上げした割には円安とならない、それだけ前回12月の利上げよりも世界的なリスク許容度が低下しているということだと思います。債券から株式へのシフトも一服となっており、冴えない展開が続きそうです。

積極的に買い上がるだけの材料もなく、かと言って円高が止まれば売り急ぐ動きもないということで本日も大きな動きはなさそうです。米国市場のようにしっかりと反発となるにはまだまだ円高水準でもあり、1ドル=110円に突っ込むようであれば売られ、112円に近付けば買われるということなのだと思います。それでも19,000円を割り込むと、信用取引の売り(空売り)の買い戻しなども入ると思われるので大きく売られるということもなさそうです。

清水 洋介(しみず ようすけ)

証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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