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本日は債券型の投資信託のメリットや運用例についてアドバイスをしていきたいと思います。
2014年開始のNISAとの関わりや、株式型投資信託との違いをしっかり抑えて有効に運用しましょう。

債券型投資信託のメリットとは

債券とは、政府や企業の借金を投資家に買っていただくように発行されるものです。
借りる側(企業・政府)は銀行の金利より安く資本を借り入れ、返済力が安定している借り手を選別して貸す事で、投資家は債券が紙切れになるリスクを失くせます。
債券型投資信託は株式に比べ利率や配当が低いので利益率はよくないですが、値動きは安定的という特徴があります。
また、一定額を断続的に投資する積立型の投資信託は非課税口座(NISA)を運用するにあたって非常に相性が良いことで知られています。

①国内債券の特徴とは

国内債券は、社債、地方債、国債の3種類あります。
小さい値動きが特徴で、2008年に数多くの株式や海外債権が暴落したリーマン・ショックの際にも、国内債券は下落幅を最小限に抑えました。
値幅が少ないぶん値動きが小さいのでリターンも低いですが、資産構成の一部として国内債券を取り入れると緩やかに着実に利益を挙げる要素になりえます。2014年から運用されるNISAを利用して、月ごとに積み立てて運用するにピッタリの金融商品でもあります。

②債券の格付けをチェックしよう

格付けにはいち企業ごとの債券を格付けチェックから、国スケールでランク分けされるなど多種多彩な格付けが行われています。
アメリカの「ムーディーズ」などが有名な大手格付け会社です。他には、スタンダード&プアーズなどの指標となる格付けを随時発表しています。
格付け機関によって僅かな違いはありますが、日本の国債の格付け状況は概ね高い水準を保っています。
しかし、推移を見ますと緩やかにランクが下がっているのが実状です。債券への投資計画期間と格付けの状況を見比べてベストな選択に活かしたいですね。
東京オリンピック開催が近づくにつれ日本経済が実際に潤うにつれ、格付けランクも上がるかもしれないので随時チェックが欠かせません。近々増税する消費税の影響が格付けにどう響くのか、関心が寄せられます。

③初心者にオススメの債券!

知識が乏しい、投資初心者にオススメの債券は日本国債でしょう。値幅が小さくリターンが少ないのですが、積み立てることで少しずつ資産形成を行うことが出来ます。外国債の投資信託は、海外企業の個別銘柄株式に投資するに比べリスクは少ないですが、知識がゼロの状態ではギャンブルと変わらないので、ある程度投資の場慣れを経験してからトライするとよいでしょう。
後述の④にもあるように、債券型投資信託は1000円単位から初められる商品もあります。NISA制度の口座で運用すると、ひと月あたり最大8万円購入できます。株式の投資信託商品と一緒に制度を利用すると、更に効率よく非課税制度の恩恵を受けられます。

④安定性抜群の中期国債ファンドとは

中期国債ファンド(略して中国ファンド)とは、残存期間が5年以内の中期国債を運用機関が買い付けて運用している投資信託です。
これらのファンドの最低購入金額は、ほとんどが1円から可能ですので、少額資本でも購入可能です。また、ノーロード投信(手数料無料)の商品が多いので、買い付けや解約が気軽に行えるもの特徴です。
呼称は中国ファンドですが、中期国債を縮めて「中国」と呼ばれており、アジアの中国とは一切関係ないのでご注意下さい。中国の債券は、中国人民元債券ファンドなどといった商品があります。

⑤海外債券のご紹介(ブラジルレアル建て債券)

近年では、ネットを通じて簡単に海外の債券に投資することができます。BRICsの一角として発達が著しいブラジルの債券も購入できます。2016年のオリンピックも控えて、企業や国の成長が肥大しているので、日本の債券より金利が高く利益率が高いメリットがあります。
とあるブラジルレアル建社債の利率は、年7%以上という統計データがあります。これは、日本の社債ではあり得ない利率です。
ですが、このレアル高はブラジル側としてはあまり歓迎されたものではありません。
自国通貨高が続けば輸出で利益をあげられないので、ブラジルは数回に渡り債券の税率を上げています。そのうえ、外国債券で得た投資利益は税金面で不遇されています。
これらの税金の税率と、国の発達による利益率の臨界点を見極めることは、投資で勝ち続ける秘訣です。

資産の一部に債券を取り入れると投資の幅が広がります

株式と債券の違いを構造的に知ることで、債券の安定性を少しでも体感できると思います。
投資信託初心者の方は、日本国債から初めて徐々に慣れたら海外の債券も購入すると投資の幅が広がります。
もちろん、一般的な債券は原本割れの可能性もありますが、④で紹介しました中国ファンドは99%原本割れは起こりません。外国債券は少しリスクが高いですが、投資の勉強を進めていくと運用のコツがつかめるでしょう。