今回は、外国為替投資のリスクについてお話をしていきましょう。「FXで大儲けした。」とか「外貨預金で沢山の利息収入が。」とか色々と聞いて関心を持っている人も多いでしょう。「でも外国為替投資って危険なんでしょう?」「怖くて手が出ないわ。」そうお思いの方に外国為替投資のリスクについて少しでも理解していただければと思います。
金融におけるリスクの定義
一般的にはリスク=「危ない」と理解されている方も多いのではないでしょうか?では、リスク商品である株式は「危ない」商品でしょうか。いいえ、違います。金融におけるリスクとは、上下する可能性があることをいいます。つまり、価格が下がることだけではなく、価格が上がることも「リスク」なわけです。外国為替投資は「リスク」のある投資です。つまり、上がって儲ける可能性もありますし、下がって損をする可能性もあるわけです。では、外国為替投資には具体的にどんなリスクがあるのか見ていきましょう。
相場変動で大儲け?大損?
外国為替投資とは円以外の外貨を所有することです。つまり、為替相場の変動リスクがつきものです。例えば、ドルを外貨預金しようとしたとします。1ドル=100円の時に100万円預金した場合、解約時に1ドル=110円になっていれば、110万円になり、10万円の儲けになりますね。ドル預金の金利の方が高ければ、10万円以上の儲けにすることも可能ですね。逆に、1ドル=100円の時に100万円預金して、解約時に1ドル=90円になっていれば、10万円損をすることになります。これが、「相場変動リスク」です。「外貨預金の方が金利が高いからお徳ですよ。」と金融機関にセールスされることもあるかと思われますが、ぜひ為替変動リスクを頭にいれておいてください。いくら金利が高くても、解約時に相場で負けてしまえば、結局損をしてしまいますからね。
換金するのに手数料?
円から外貨に換えるのに、手数料がかかります。それが金融機関の収益となるわけです。現在の相場が1ドル=100円だとしても、金融機関が、100円をそのまま1ドルに換えてくれるわけではありません。1ドルに換えてもらうためには、101円が必要となるでしょう。つまり1万ドルの外貨預金をするために、100万円ではなく、101万円が必要となるわけです。
この手数料込の為替レートのことをTTS(対顧客電信売相場)といいます。解約時、外貨を円に戻すときも、金融機関に手数料を払う必要があります。1ドル=100円であっても、換金時のレートは手数料込で、1ドル=99円となります。この為替レートのことをTTB(対顧客電信買相場)といいます。
つまり、外貨に換えるだけで既にいくらかは損をしてしまうということになります。外国為替投資で儲けるためには、この換金手数料を超える分だけ、金利もしくは、為替相場で勝たなければなりません。結構、難しい話だと思いませんか?