2016年4月に施行された女性活躍推進法など、女性の活躍を国が後押しする中、女性の社会進出や地位の向上は進んでいるのか。帝国データバンクが、女性が代表を務める上場・非上場企業について集計、分析した調査したところ、女性が社長を務める企業は2017年4月末時点では企業全体の7.69%。10年前の07年と比較すると1.45ポイント、16年と比較しても0.09ポイントしか増えていないことが分かった。

女性社長は企業全体の7.69% 10年前より1.45ポイント上昇

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(写真=PIXTA)

帝国データバンクは、企業概要データベース「COSMOS2」をもとに、女性が代表を務める上場・非上場企業について、都道府県別、年商規模別、業種別。就任経緯別、出身大学別に集計と分析を行った。

年商規模別でみていくと、「5000万円未満」が一番多く10.62%。年商が大きくなるにつれて比率は低下していき、「100億円以上」では1.36%にとどまっている。年商が大きい企業になればなるほど、男性が上に立つという意識がまだまだ強いようだ。

起業する女性社長の年齢は若い世代に 「同族継承」は高齢化

就任経緯別にみていくと、「創業者」が41.5%を占めており、「同族継承」が38.5%、「内部昇格」が11.6%と続いている。しかし、2016年以降に社長に就任した女性社長に限定すれば、就任経緯のトップは「同族継承」が33.9%、次いで「内部昇格」が26.4%、「創業者」が15.8%となった。2016年に施行された女性活躍推進法により、女性管理職の割合を増やすことが推進されている。「内部昇格」により女性が管理職に就く機会が増えることは、女性社長を増加する要因ともなる。

女性社長の平均年齢を就任経緯別で見ると、「創業者」では平均年齢が58.6歳。その中で2016年以降に就任した新任女性社長の平均年齢は47.3歳と11.3歳若くなっている。しかし同族継承では56.4歳。信任女性社長全体の平均年齢である54.3歳を上回っている。少子化や高齢化にともない、後継者が不足し、夫から事業を継承する女性社長が増えていることが要因であると考えられている。

業種別の女性社長比率を見ていくと、女性社長比率が一番多いのは「不動産業」で16.43%。次いで「小売業」10.30%、「サービス業」10.21%となっている。2007年および2016年と比較すると、女性社長比率はすべての業種で増加傾向にある。業種を細分化してみていくと。子育て、介護、美容、教育といった業種での比率が高い。最も多いのは「保育所」で44.70%。「化粧品小売」36.52%、「美容業」34.26%と続く。どれも女性ならではの視点が活かされる業種だ。しかし、「保育所」は2007年、2016年と比較してどちらも比率が下がっている。保育所不足が深刻な社会問題となる中、異業種などから保育所事業に参入することが増え、男性社長の比率が高まっている。それに対し、女性社長の比率がぐっと高まっているのが「老人福祉事業」で2007年に比べ10.00ポイント増となった。

女性の活躍の場が増えることは社会の活性化にとって大きな役割を果たす。企業のトップである社長に女性が就任することは、女性の社会進出をはかるおおきな目安だ。今後の推移にも注視していかなくてはいけない。(ZUU online 編集部)

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