株式投資を少しでもかじったことのある人なら、ファンダメンタル分析/テクニカル分析という言葉を聞いたことがあるかと思います。株の売買には株価の将来を予測する必要がありますが、このとき使う代表的な分析手法のことを指します。

(本記事は、冨田晃右氏の著『ど素人サラリーマンから月10万円を稼ぐ! 株の授業』ぱる出版 (2017/5/23) の中から一部を抜粋・編集しています)

大口投資家も個人も見るチャートは基本的にほぼ同じです。チャートは個人がプロの大口投資家と同じ土俵でたたかえる、有効な手段の一つなのです。テクニカル分析というと難しく感じるかもしれませんが、そんなことはありません。

要は「値上がりする形」「値下がりする形」をあらかじめ覚えておいて、その形を見つけたとき、その通りに売買すればいいのです。もちろん、テクニカル分析が絶対正しくて、ファンダメンタル分析は間違いだと言っているのではありません。あなたがファンダメンタル分析のほうが好きで、その分析によって利益も出ているのであれば、それでいいと思います。

そのやり方をやり続けてください。しかし、もし、あなたがファンダメンタル分析によって利益を出すことができず、うまくいかなくて悩んでいるのなら、一度テクニカル分析を試してみましょう。

買いパターン①株価が75日線と25日線の上にある

――移動平均線の方向性も見ること

投資の基礎
(画像=Webサイトより ※Amazonへ飛びます)

移動平均線があらわすのは、株価の方向です。平均値の数値を取る期間が長いほど長期的な方向性をあらわし、短いほど短期的な方向性をあらわしていると考えましょう。

買いパターン②短期的な線が長期的な線を上抜く

――ゴールデンクロスとは

転換点を見極めるための重要なサインのひとつに、「ゴールデンクロス」と呼ばれる現象があります。短期的な移動平均線が長期的な移動平均線を上抜けることで、代表的な“買いサイン”として知られています。

買いパターン③ボリンジャーバンドが大きく上下に広がる

株価の転換点をはかる指標に「ボリンジャーバンド」というものがあります。移動平均線を真ん中として、その上下に2本ずつ線を引いて表されます。

ボリンジャーバンドの上下の幅は株価の値動きの大きさによって、開いたりしぼんだりします。しぼんでいるときは株価があまり動いておらず、開いているときは値動きが激しい傾向にあります。「買い」のサインは、ボリンジャーバンドの上下の幅がともに大きく開いたときです。

買いパターン④狭いボリンジャーバンドの「+2σシグマ」に株価がある

――BBの収束時はチャンス

ボリンジャーバンドがしぼんだ状態にあるときは「買ってはいけないのか」というと、そういうわけではありません。狭いということは「株価が動いていない」ということですが、逆に言えばそこでこれから上がる銘柄を見つけられれば、これはまたとないチャンスになります。

買いパターン⑤一目均衡表「雲抜け」

一目均衡表とは、文字通り「ひと目で株価の動向が分かる」ことから名付けられた指標です。具体的には、次の5つの線からなっています。

転換線…過去9日間の最高値と最安値の中間値を当日に記入し線にしたもの
基準線…過去26日間の最高値と最安値の中間値を当日に記入し線にしたもの
先行スパン1…基準線と転換線の中間値を26日先に記入し線にしたもの
先行スパン2…過去52日間の最高値と最安値の中間値を26日先に記入し線にしたもの
遅行線……当日の終値を26日前に記入し線にしたもの

先行スパン1と先行スパン2の間の色のついている部分を「雲」と呼び、ろうそく足がこれを上に抜けたら「買い」のサインです。

買いパターン⑥遅行線の上抜け

このほか、「遅行線がろうそく足を上抜ける現象」。

買いパターン⑦転換線と基準線の好転

「転換線が基準線を上抜ける現象」も強気相場のサインです。

これら(⑤⑥⑦)3つの“買いサイン”が同時にあらわれたときは、まさに最大の買いどき。見逃さないようにしっかりチェックしておきましょう。

買いパターン⑧三段高下の法則

上げ下げに法則があるとしたら、転換点を予測しやすくていいと思いますよね。そんな都合のいい法則はない……と言われそうですが、実はあるんです。それが「三段高下の法則」と呼ばれるものです。三段高下の法則とは「株価は上がるときも下がるときも、3つの段階を経る」というものです。で底値を打つということですね。

買いパターン⑨株価が抵抗線を上抜ける

――トレンドラインとは

初心者から上級者まで使える、便利な分析の指標の中に「トレンドライン」というものがあります。株価は上がりはじめればしばらく上がり続け、下がりはじめればしばらく下がり続けることが多いです。その状態を「トレンド」と言いますが、長期的な視点でみたとき、今注目している銘柄は「上昇トレンド」にあるのか、それとも「下降トレンドにあるのか」それを判断する材料になるのが、このトレンドラインなのです。

冨田晃右
1970年生まれ。株式会社日本トレード技術開発代表取締役。自ら代表を務める「株式会社日本トレード技術開発」が運営する「株式スクール冨田塾」を全国各地で開催。

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