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FXを始めたばかりの方が戸惑うのは、「同じ買うにしても注文方法がたくさんあってどうしたらいいのか分からない」ということではないでしょうか。成行注文に指値注文、逆指値注文やOCO注文・・・ 実はこれらの注文方法は、投資家を困らせるためではなく、ニーズを満たすために存在するのです。今回は先ほど挙げた代表的な注文方法からちょっと変わったものまで、簡単に解説していきます。


成行注文とは

まずは成行注文です。「その場の成行で~」という使い方をする言葉の通り、その時の価格でリアルタイムに注文を出すのが成行注文です。その時のチャートの形を見て判断したい、または確実に今ポジションを取りたいという時に向いています。ただし、注文ボタンをクリックしてからFX会社のサーバーが注文を処理し確定するまでには、微妙なタイムラグがあります。取引が活発な時間帯では1,2銭のずれは十分あることですので注意しましょう。また、重要な経済指標の発表前後などは特に大きくずれたり、注文が成立しなかったりすることがあります。FXに慣れないうちは重要な経済指標の前後の取引は避けたほうがよいでしょう。成行注文は、新規注文、決済注文ともに使用することができます。


指値注文、逆指値注文とは

指値注文、逆指値注文ともに、指定したレートで売買をする注文方法です。どちらも新規注文、決済注文両方で利用することができます。指値注文は「今のレートより上の価格で売り、下の価格では買う」価格設定の時に利用できる注文方法です。例えばドル円が99円で推移している時に、「100円になったら売りたいな」、あるいは「98円になったら買いたいな」という時に利用できるのが指値注文です。皆さんも24時間為替の動向を追っていられるわけではありません。その時に指値注文さえしておけば、そのレートに到達すれば自動的に注文が成立します。一方で、設定したレートに達しない限り注文が成立することはありません。取引の回数自体は成行注文がメインの方に比べて少なくなるでしょう。また、現在の水準からあまりにもかけ離れたところに指値注文を置いておくと、そのレートに到達した頃には相場の流れが変わっていて、指定したところで反転せず抜けてしまうということもあります。どこで指値を入れるかは案外難しい問題なのです。もちろん、一定の価格帯の中で動くレンジ相場の時にその上限と下限をしっかり見極めることが出来れば、これほど便利な注文方法はありません。

続いては逆指値注文です。こちらは指値注文とは逆で、「今のレートより上の価格で買い、下の価格で売る」価格設定の時に利用できる注文方法です。先ほどと同じ例を使いますが、ドル円が99円で推移している時に、「100円になったら買いたいな」、あるいは「98円になったら売りたいな」という時に利用できるのが逆指値注文です。この注文の利用方法は大きく分けて2つです。一つ目は、この水準を抜けたら大きく動きそうだというポイントに逆指値注文を入れておく方法です。うまくはまれば大きく取れる可能性の高い注文方法ですが、そのチャンスは極めて少ないのが難点です。もう一つは、損失を限定する時に利用する方法です。FXにおいて大切なのはリスク管理です。例えば「30銭逆に動いたらポジションを処分しよう」という時にそのレートに逆指値で決済注文を入れておけば、自動的に決済してくれます。「寝てる間に大損」などという事態を避けるのには必須です。


複数の条件を設定できる注文方法

ここまではひとつの条件を設定して注文を出す方法についてお話してきましたが、例えば「今ドル円を99円で買いのポジションを持っているけど、もし100円に上昇したら利益確定、98円に下がったら損切りしよう」というように、複数の条件を設定して、先に到達した方のみが成立するという注文方法もあるのです。代表的なのは「OCO注文」です。先ほど紹介した例がまさにOCO注文です。このOCO注文は指値、逆指値注文と組み合わせることができます。つまり、「上昇したら買いで下落したら売り」「上昇したら売りで下落したら買い」など様々なパターンを組み合わせることができます。他にも、新規注文と決済注文を同時に出す「IFDONE注文」、新規注文と2通りの決済注文を組み合わせる「IFOCO」注文などがあります。これらの注文方法は一日中レートを見ていられない投資家の方々の取引チャンスを広げる有効な注文方法と言えるでしょう。

また、一部のFX会社では「トレール注文」という決済方法を選択できるところもあります。これは、例えば「ドル円99円買い」のポジションにトレール幅50銭を設定したとします。もしこれがトレール注文ではなければそのまま98.5円に下落すればそのまま損切りとなります。しかし、トレール注文を設定しておくと、99円から上昇したときには決済注文のラインも50銭幅で追いかけていくのです。仮に100円まで上昇すれば99.5円になりますね。一度切り上がった利益確定ラインは、下がることはありません。100円に達した後99.5円に下がればそのまま利益確定となるのです。


多様な注文方法を使いこなし利益を積み重ねよう

上述した以外にも、FX会社によって様々な注文方法があります。もちろん、これらを全て使いこなす必要はありません。新規注文も決済注文も自分のタイミングでしかやらないという方であれば、成行注文だけ覚えれば十分です。しかし、大半の方はそうもいかないでしょう。自分に合った注文方法を見つけ、1円でも多くの利益を積み重ねていきましょう。


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