2020年度の学習指導要領改定で予定されている小中学校でのプログラミング教育の必修化。小学校では教科としては新たに設けることはせず、総合的な学習の時間などの活用が検討されている。プログラミングの学習をはじめ、実際の電化製品にはコンピューターが搭載されプログラミングによって動くことなどを学ぶ予定だ。よく「プログラミング教育とはプログラムが書けること」であるという誤解があるが、そうではない。

プログラミング教育の目的とは

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(写真=Syda Productions/Shutterstock.com)

文部科学省の「小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成とプログラミング教育に関する有識者会議」では以下のような目的が示されている。

・論理的思考力や創造性、問題解決能力といった資質・能力を育む・コンピューターを動かすため に必要なコーディング(プログラミング言語を用いた記述方法)を学ぶ

他には、今後世界中で起こるIT人材の不足の解消を狙う意図もあると言われている。経済産業省によると2020年に37万人、2030年には79万人のIT人材が不足すると予測されているのである。コンピューターが使える論理的思考力や創造性・問題解決力を持ったグローバルで競争力の高い人材を育てることが目的だ。

海外と国内の現状