日経平均株価は6/20(火)に20,230円41銭の高値を付けたものの、その後は上値の重い展開になっています。欧米で中央銀行が資産縮小を検討し始めたことや、地政学的なリスクの高まりが背景と考えられます。

そうした中、東京株式市場は7月相場入りとなり、3月決算企業の第1四半期決算発表が意識される時期になってきました。決算発表を経て市場予想を上回る、あるいは会社発表の業績予想を上方修正する銘柄も出てきそうです。今回の「日本株投資戦略」では3月決算企業を対象に、第1四半期(2017年4~6月期)の業績について、市場予想からの上振れや株価上昇が期待できる銘柄を抽出してみました。

第1四半期、利益上振れ&株価上昇が期待できそうな銘柄はコレ!?

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(写真=Thinkstock/GettyImages)

7月下旬から、3月決算上場企業の2017年4~6月期決算発表が本格化してきます。決算発表を経て市場予想を上回る、あるいは会社発表の業績予想を上方修正する銘柄も出てきそうです。そうした銘柄は株式市場での評価が高まり、株価が上昇するケースも多いと考えられます。

前回の「日本株投資戦略」では12月決算企業に注目しました。12月末を年度末とする銘柄にとって、4~6月期決算が終われば年度の半分を通過したことになり、業績が好調な銘柄であれば、通期予想を上方修正してくるケースもあると考えたためです。

ただ、決算期別でみるとやはり主力となるのは3月決算企業です。日経平均採用銘柄の実に85%は3月決算銘柄です。今回の「日本株投資戦略」では3月決算企業を対象に、第1四半期(2017年4~6月期)の業績について、市場予想からの上振れや株価上昇が期待できる銘柄を抽出してみました。スクリーニング条件は以下の通りです。

(1)3月決算銘柄(金融を除く)であること
(2)時価総額が300億円以上あること
(3)3社以上のアナリストが業績予想を公表していること
(4)2018年3月期・第1四半期(4~6月期)の市場予想営業利益が前年同期比20%超の増益になっていること
(5)同四半期の市場予想営業増益率が通期予想営業増益率(会社公表値)よりも大きいこと
(6)2018年3月期(通期)の営業利益について、市場予想が会社予想を上回っていること
(7)2018年3月期の予想EPS(市場予想)が過去4週間で上昇していること
(8)2019年3月期の市場予想営業増益率が10%超であること

上記のすべての条件を満たす銘柄を(4)の第1四半期予想営業増益率が大きい順に並べたものが表1です。「日本株投資戦略」では、これらを、第1四半期決算で利益上振れ&株価上昇が期待できる銘柄と考えています。なお、ここでの「市場予想」とはBloombergが集計した市場コンセンサスのことを意味しています。

第1四半期、利益上振れ&株価上昇が期待できそうな銘柄はコレ1

第1四半期決算の注目点は?

2018年3月期・第1四半期(4~6月期)の企業業績は全体的にも上振れが期待できそうです。同四半期の営業利益についてアナリストが営業利益の予想を行っている544社について集計した場合、前年同期比6.3%の予想営業増益率(市場コンセンサス)になっています。2018年3月期・通期の営業利益については、会社予想とアナリスト予想の両方がある510社の集計では、会社予想で前年比4%増益の見通しであるのに対し、アナリスト予想(市場コンセンサス)は10%の増益見通しになっています。

企業業績が上振れる可能性が高いことは、日銀短観(表2)からもおわかり頂けると思います。大企業の業況判断指数は2017年3月調査における「先行き」(3ヵ月先の景況感を予想)が全産業で+14であったのに対し、6月調査における「最近」は全産業で+20になっています。3ヵ月前に想定していたより、6月時点の景況感は良かったと回答した企業が多かったことになります。

なお、業況判断指数の上振れの程度については、建設、非鉄金属、運輸・郵便の順に大きくなっています。反面、通信、業務用機械、小売の順に、下振れの回答が目立つ形になっています。もっとも、上記の表1では電気機器に属す企業が多いように見受けられます。

四半期の平均為替レートは2017年4~6月期、1ドル111円台前半、1ユーロ122円台半ばと計算され、前者は6四半期ぶり、後者は9四半期ぶりの円安・ドル高、円安・ユーロ高となりました。大企業・製造業の想定為替レートは今年度平均で1ドル108円31銭と設定されていますので、輸出企業にとっては想定よりも為替の追い風が強まった格好になっています。

反面、日銀短観における「雇用人員判断」(「過剰」-「不足」)は大企業・全産業で-16(前回は-15)と引き続き人手不足感が強いことを示しています。人手不足が成長の制約要因になったり、人件費の上昇や人手確保のための諸コストの上昇等を通じ、利益を圧迫する要因になるケースもありそうです。

日銀短観における大企業の業況判断指数1

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

鈴木英之
SBI証券 投資調査部

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