飛行機生産会社の実情
現在、大手飛行機メーカーは、欧州のエアバスとアメリカのボーイング社の2社といわれています。ほとんどの飛行機会社は、この2社が製造した飛行機が使われています。この2社は、大型旅客飛行機(中・長距離)を製造しているのですが、最近のLCCの参入など大型旅客機の受注よりも、小型機の方が伸びてきているようです。また、中国や韓国なども飛行機製造に乗り出してきており、日本でも、日本製の飛行機の製造に乗り出してきているようです。世界の2強にどこまで参入できるのか、飛行機の製造メーカーにも新たな変化がみられそうです。
エアバス購入をキャンセルしたスカイマークの事情とは?
7月29日、スカイマークは、エアバスより、発注していた大型旅客機A380型の購入の売買契約を解除する意向を示されたというニュースが流れました。エアバスとスカイマークは、今春からA380の購入についての契約見直しを進めていたようです。エアバス側がスカイマークに大手航空会社の傘下入りを契約変更の条件の一部として提示されましたが、スカイマークが大手航空会社の傘下入りは考えてない意向を示しており、さらにスカイマークの航空機代金の支払いのメドがたたないという事からエアバス側は契約解除の意向を伝えたようです。
エアバスはさらに、契約解除に関わる違約金についても支払いも検討しているようで、その違約金は数百億円にのぼるといわれています。スカイマークは、それまで国内のみだったのですが、今年、国際線事業への参入を発表し、そのため新たな飛行機の購入をエアバスに契約したようですが、ここの所の円安と原油の値上がりなどにより、飛行機にかかるコストがかさみ支払いが難しくなったようです。すでに、前払い金200億円は計上していますが、今後契約解消でエアバスへ違約金を支払うとなると、スカイマークはすでに赤字経営、資産だけでは経営が成り立たなくなり、倒産の危機もあり得るという事態になっています。銀行の支援もしくは、エアバスの提示した大手航空会社の傘下入りというのも視野にいれていかないと経営事態が難しくなるというような状況です。
これからの航空業界の行方は?
飛行機ができてから世界の状況はぐっと変化しました、そして今回LCCという新たな航空会社の参入により、今後もっと世界は狭く感じられるようになる可能性がありますが。LCCは、財務状況が脆弱な所が多く、また機材が少なく運航スケジュールが大幅に狂うことも少なくありません。それでも、若い人口が多いアジアなどでは人気があり、その実態は大手航空会社をおびやかす存在になりつつあります。
高齢化を迎え、サービスに慣れきってしまった日本にもLCCが浸透するのかはまだ不透明な所がありますが、色々な航空会社が参入してきて、日本の大手航空会社も今までの航空会社になかったようなサービスなどの提供をしてきています。どちらにせよ今後の航空業界は、競争が激化する可能性は多いにあります。どちらにせよ、消費者は、安全で快適な空の旅を楽しみたいものです。
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