業況判断D.I.:製造業は幅広く改善、非製造業は伸び悩み

全規模全産業の業況判断D.I.は15(前回比3ポイント上昇)、先行きは11(現状比4ポイント低下)となった。規模別、製造・非製造業別の状況は以下のとおり。

◆大企業

大企業製造業の業況判断D.I.は22と前回調査から5ポイント改善した。業種別では、全16業種中、改善が10業種と悪化の6業種を上回った。

国内外の設備投資需要回復を受ける業務用機械(15ポイント改善)、生産用機械(13ポイント改善)、はん用機械(6ポイント改善)のほか、世界的なIT需要を受ける電気機械(11ポイント改善)の好調が目立った。国内市場で新車投入効果のあった自動車(2ポイント改善)も小幅に改善した。一方、原材料価格上昇の影響を受けた鉄鋼(4ポイント悪化)、食料品(3ポイント悪化)、世界的な船舶過剰の悪影響を受けた造船・重機等(4ポイント悪化)などで悪化がみられる。

先行きについては、悪化が12業種と改善の3業種を大きく上回り(横ばいが1業種)、全体では現状比3ポイントの悪化となった。石油・石炭(12ポイント悪化)、木材・木製品(11ポイント悪化)、非鉄金属(9ポイント悪化)など素材業種で悪化が目立つほか、米国・中国市場減速という懸念材料をかかえる自動車(4ポイント悪化)も悪化が示されている。

大企業非製造業のD.I.は前回から横ばいの23となった。業種別では、全12業種中、悪化が5業種と改善の4業種をやや上回った(横ばいが3業種)。

卸売(8ポイント改善)、対事業所サービス(7ポイント改善)などで改善が目立つ一方、消費の伸び悩みを受けた小売(2ポイント悪化)、人手不足に苦しむ飲食・宿泊サービス(7ポイント悪化)、運輸・郵便(1ポイント悪化)、価格競争が激化している通信(6ポイント悪化)などが悪化した。

先行きについては、悪化が7業種と改善の4業種を上回り、全体では4ポイントの悪化となった。

人手不足への警戒が強い建設(13ポイント悪化)、不動産(5ポイント悪化)、運輸・郵便(7ポイント悪化)で大幅な悪化がみられるほか、対個人サービス(5ポイント悪化)などでも先行きへの懸念がみられる。

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◆中小企業

中小企業製造業の業況判断D.I.は10と前回から3ポイント改善した。業種別では全16業種中、改善が11種と、悪化の4業種を大きく上回った。業種別では、国内販売が持ち直している自動車(11ポイント改善)、鉄鋼(11ポイント改善)を筆頭として、業務用機械(8ポイント改善)、電気機械(8ポイント改善)、はん用機械(7ポイント改善)、生産用機械(7ポイント改善)など機械系の改善が顕著になった。大企業同様、国内外の設備投資需要やIT需要が追い風になったとみられる。

先行きについては、悪化が11種と改善の4業種を上回り(横ばいが1業種)、全体では2ポイントの悪化となった。足元で大幅な改善を示したはん用機械(10ポイント悪化)、生産用機械(9ポイント悪化)、自動車(8ポイント悪化)などの悪化が目立ち、改善は一時的との見方が強いようだ。

中小企業非製造業のD.I.は8と前回比で1ポイント改善した。業種別では全12業種中、改善が7業種と悪化の2業種を上回った(横ばいが2業種)。改善業種、悪化業種ともにD.I.は小動きに留まっているが、人手不足に苦しむ宿泊・飲食サービス(4ポイント悪化)の悪化が目立つ。

先行きは、小売(1ポイント改善)、通信(3ポイント改善)を除く10業種が悪化し、全体では4ポイントの悪化となった。とりわけ建設(8ポイント悪化)や電気・ガス(6ポイント悪化)などで大幅な悪化が見込まれている。

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