2019年10月に消費税が8%から10%に引き上げられる予定となっているが、消費税増税の経過措置として住宅を取得した人に支給される「すまい給付金」の収入額の目安は、消費税が10%に引上がると、510万円から775万円に引き上げられ、給付額は消費税8%では最高30万円の給付金が消費税10%では最高50万円の給付額になる予定だ。

手続きのハードルはそれほど高くなく、中古住宅の売買でも対象となるため条件に該当する場合は忘れずに申請しておきたい制度である。

すまい給付金とは?

すまい給付金
(写真=Thinkstock/Getty Images)

すまい給付金とは、消費税率引上げによる住宅取得者の負担を緩和するための制度であり、住宅ローン減税の恩恵が十分に受けられない収入層に対して、住宅ローン減税とあわせて消費税率引上げの負担の軽減を図るためのものである。

すまい給付金の対象者は、「住宅を取得し持分を保有すること」「居住すること」「収入が一定以下」となっており、住宅ローンを利用しない現金取得者については、年齢が50歳以上であることと限定されている。

また、給付の対象となる住宅の主な要件は「取得にあたり引上げ後の消費税が適用されること」「床面積が50平米以上であること」「第三者機関の検査を受けた住宅であること」などとなっている。

消費税が10%になると給付される収入の上限が775万円まで引上げられる

すまい給付金対象者の条件のひとつとして「収入が一定以下」となるが、消費税率が8%と10%では収入額の上限はどのように変わるのだろうか。扶養対象となる家族が1人(専業主婦、16歳以上の子供など)のケースで比較してみよう。

現行の消費税率8%では、収入額の目安が425万円以下(都道府県民税の所得割額6.89万円以下)の場合で給付額は30万円となり、425万円以上475万円以下(都道府県民税の所得割額6.89万円以上8.39万円以下)の場合で給付額は20万円、475万円以上510万円以下(都道府県民税の所得割額8.39万円以上9.38万円以下)の場合で給付金は10万円となる。

一方、消費税率が10%に引き上る場合は、収入額の目安が450万円以下(都道府県民税の所得割額7.60万円以下)の場合で給付額は50万円となり給付金の上限が20万円増えている。また、450万円以上525万円以下(都道府県民税が7.60万円以上9.79万円以下)の場合で40万円となる。

消費税率10%ではさらに収入の上限が引上り、収入額の目安が525万円以上600万円の(都道府県民税の所得割額9.79万円以上11.90万円)の場合で給付額は30万円となり、600万円以上675万円以下(都道府県民税の所得割額11.90万円以上14.06万円以下)の場合で給付額20万円、675万円以上775万円以下(都道府県民税の所得割額14.06万円以上17.26万円以下)の場合で給付額は10万円となる。

消費税率が10%になるということは、増税している分、住宅の取得の負担も当然にプラスされるわけではあるが、負担軽減の対象者が収入額の目安の上限が現行の510万円から775までと、265万円が拡大される予定である。

給付額は住宅の持分相当になるため、例えば、夫と妻が各1/2の持分で住宅を持ち、両方に収入があれば、それぞれの収入額で算出された給付額×1/2となる。

すまい給付金の実施期間は2021年12月まで

先送りされた消費税率の10%引上げは2019年10月となっており、現行のままであるならすまい給付金制度の実施期間は2021年12月までとなっている。(完成引き渡し、入居が条件)

住宅事業者が代行で手続きをしているケースも多く、申請方法のハードルはそれほど高くはないため、住宅所得後は必ず申請しておきたい制度である。尚、申請期限は住宅の引き渡しを受けてから1年3カ月以内となっているため注意が必要だ。

実際に消費税率引上げになれば、給付金だけでは住宅取得の増税負担を補うことは難しいことだろう。しかし、消費税は収入の制限などなく平等に負担のかかるものであるため、給付金のすそ野が広がるなら積極的に利用したいものである。(岩野愛弓 宅地建物取引士、住宅専門ライター)

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