解散選挙後も日経平均株価の伸びが止まらない。日経平均株価の27日終値は1996年7月5日以来、約21年4カ月ぶりに2万2000円台を乗せた。

市場関係者の中では、すでに市場は過熱状態であると見る向きもあるが、政局の先行き期待や好調な企業業績、東京オリンピックと好材料が目白押しの中でさらに株高が続くとみられている。

そんな中、個別株の中には20年前と比べて大幅に株価をあげた銘柄もたくさん存在している。ここではそんな銘柄の実例をご紹介すると同時に銘柄の特徴を絞り出し、今後の長期的視野にたった銘柄選定のコツとしてご紹介しておきたい。

超長期で大化けした株式銘柄7選

億万長者,銘柄探し
(写真=PIXTA)

もし20年前に購入していたら相当の資産を築けたものも存在している。ヤフー <4689> は別格としても、ファーストリテイリングやサイバーエンジェントも100万円投資していただけでも資産が6000〜7000万円まで膨れ上がったことになる。

(1)ファーストリテイリング <9984>

1997年10月24日終値 612.5円
2017年10月24日終値 37070円(約60倍)

(2)サイバーエージェント <4751>

2003年5月19日終値 45.63円
2017年10月24日終値 3405円(約74倍)

(3)ヤフー <4689>

1997年11月4日終値 2.44円
2017年10月24日終値 545円(約223倍)

(4)キーエンス <6861>

1998年6月19日終値 3551.67円
2017年10月24日終値 61870円(約17倍)

(5)ドンキホーテホールディングス <7532>

1998年10月19日終値 240.83円
2017年10月24日終値 4650円(約19倍)

(6)ソフトバンクグループ <9984>

1998年1月16日終値 430円
2017年10月24日終値 10235円(約23倍)

(7)コスモス薬品 <3349>

2004年11月11日終値 1255円
2017年10月24日終値 23810円(約18倍)

※当時の株価は株式分割を考慮した調整済み終値
(ヤフーファイナンス時系列データより引用)

長期的に伸びる企業を探す秘訣は不況下にあり?

先ほどご紹介した株式にはどこかに共通点がないかを探ってみると「不況時にも企業業績の強さ」を発揮していることがわかった。

不況下では株価が暴落した株をみんな拾いたがる。もちろんそれでも利益は出てはいるのだが、上記のような大化け株を掴むには、実は不況下で業績や株価が下がらない銘柄を見つける必要があるのだ。

ここで、少し前の話となるが2012年時を振り返ってみたい。2012年中頃はアベノミクス開始前の段階であり、リーマンショックと東日本大震災の爪痕が深く残っていた不況の真っ盛りであった。そのため日経平均株価(2012年6月の安値は8238.96円)のみならず大手企業を中心に下値模索の展開になっている状況であった。

ところが、驚くことに次にあげる3社はリーマンショック前の水準の株価を2012年6月には回復していたのだ。ここでファーストリテイリング、ドンキホーテホールディングス、キーエンスの2012年6月当時の株価、EPS、PERを振り返ってみよう。
(EPSはそれぞれ平成24年決算短信の数値より)

【キーエンス】

2012年6月始値株価:8695円
EPS1054円で計算するとPER8.24倍

【ファーストリテイリング】

2012年6月始値株価:17490円
EPS703.06円で計算するとPER=24.87倍
※小売はもともとのPER水準が高い

【ドンキホーテホールディングス】

2012年6月始値株価:1397円
EPS257.47円で計算するとPER5.42倍

不況時でも好況時の決算を維持できている企業は、株価もほとんど下げない割にPERは割安な水準(10倍~15倍以下)を維持できるものだ。

とはいえ不況が再来するまで手をこまねいて待っていても仕方がない。好況時とはいえ暴落はしょっちゅうくるので、まずは株価が下がらない企業を探すクセをつけるとよい。

企業業績が好調で連続で増収増益を続ける企業の株は結局のところ欲しい投資家がたくさんいるのである。下値はすぐに拾われてしまうはずだ。

【一口解説】
EPSは一株利益のこと。株価と業績の関係を見る時に利用されることが多い。PERは株価をEPSで割った値、割安度を測定する際に使う。株価が上昇している場合PER数値は高くなるものの、好業績の場合には株価上昇でもPER数値は低いままとなることがある。

イナゴ銘柄で数十倍? それはちょっと違う……

最近の株価の傾向としては比較的短期の間で株価を10倍以上にする銘柄も多く、そのような銘柄と比べると数十年かけて20〜30倍では旨味がないなと思うかもしれない。

しかし、短期で株価を数十倍にする株は”イナゴ銘柄”とも呼ばれ、デイトレーダーなどの信用取引資金が大量に流入している。そのため、一度値崩れすると株価も瞬く間に半分以下になる危険な銘柄も多いものだ。

長期の企業活動の結果、業績連動で株価を数十倍にした株とは一線を画するので、そこのところは知っておくと良い。

長期視野で株を探すとなると業績が命

今のような上昇の中ですらこれから上がる銘柄はいくらでも出てくるだろう。もしかすると最初に提示した7つの銘柄も今も上昇の過渡期かもしれない。

今後は個別銘柄を探すコツして、全体相場の流れに負けない強い企業を探すクセをつけることをおすすめしたい。

事業活動が好調な企業は相場全体の動きに関わらず、個別の株価を上げていく。相場の暴落が来てもすぐに買い戻されるような、安定的な企業の将来を見据えた銘柄選びをしていきたいものだ。

谷山歩(たにやま あゆみ)
早稲田大学法学部を卒業後、証券会社にてディーリング業務に従事。Yahoo!ファイナンスにてコラムニストとしても活動。日経BP社の「日本の億万投資家名鑑」などでも掲載されるなど個人投資家としても活動中。個人ブログ「インカムライフ.com」。著書に「超優待投資・草食編」がある

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