Gfkジャパンの調査によれば2016年のドライブレコーダーの出荷台数は前年比29%増の約79万台となり、3年前の3倍の台数となった。店頭での販売も増え、ニュースなどでドライブレコーダーの映像を目にする機会も多くなるなど、認知度が向上したこともあり本格的な普及期に入りつつある。

購入動機のトップは「事故の際の記録」

ボーナス,ドラレコ
(画像=PIXTA)

相手側の過失で事故に巻き込まれても、相手側の思い込みや虚偽の証言で事故後の交渉が難航するケースも多い。

そんな時に客観的な事実として役立つのが、ドライブレコーダーの記録映像だ。BCNのアンケート調査によれば、ドライブレコーダーの購入動機は「事故にあった時の記録」が94.4%を占めている。

わざと事故を起こし金銭を要求する「当り屋」や、危険なドライバーによる「あおり運転」「無理な追い越し」などに起因する交通トラブルなどに遭遇してしまった時にも、ドライブレコーダーは有効だ。

また自分の運転を常に録画されていることから、ドライバー自身も安全運転を意識する効果もある。乗用車よりも先行して普及したタクシーなどでは、事故率が50%以上下がった事例も報告されている。

高画質、夜間撮影、LED信号対応がポイント

当て逃げされた際にクルマのナンバーが判別できなければ、ドライブレコーダーを付けている意味がない。

ナンバーを判別するには高画質で撮影する必要があり、ドライブレコーダーも300万画素以上、フルHDモデルが主流になりつつある。

交通事故は、夜間や逆光などで撮影が難しい状況でも起こる。万が一を考えれば、夜間モードや画像処理機能がついたモデルが良いだろう。

また最近増えてきたLED信号へ対応しているかも重要だ。LED信号は点灯しているように見えるが、1秒間に100回、電力周波数が60Hzの西日本では60回または120回点滅している。1秒間に30枚撮影する(フレームレートが30fps)ドライブレコーダーの場合、60Hzの西日本では周期が重なってしまい信号の色が真っ黒に記録されてしまうことがある。メーカーのWebサイトには撮影サンプルなどもあるので、購入時には必ず確認しておきたい。

フロントガラスから吊り下げて取り付けるモデルが多いが、設置にも注意が必要だ。 法規では、本体も含めフロントガラス上端から20%以内の場所にしか取り付けることはできない。

スバルのアイサイトなどのカメラ式センサーや、エアバックとの干渉なども注意する必要があり、不安ならカー用品店やディーラーで取り付けてもらった方が良いだろう。

カーナビ大手メーカーも参入し、多機能化が進む

ドライブレコーダーは事故に備える保険のような商品でもあるため、消費者も価格志向が強い。

開発や製造の技術ハードルも比較的低く、ネット通販などでは数千円程度の海外メーカー製モデルが数多く売られ、国内では60社以上が販売している。

市場拡大をにらみ、これまで業務用やカーナビ連動モデルに特化していたパイオニアやパナソニックなどが単体モデルの一般向け販売を開始し本格参入した。

注目は豊富なラインナップを揃えるケンウッドで、2014年の参入にもかかわらず2016年の「BCMランキング」のシェア調査ではユピテルやコムテックといった老舗とトップ争いをするまでになった。

競争が激化する市場で、高機能化による差別化も活発になっている。前方衝突や車線逸脱の警告を行う安全運転支援機能や、いたずらや車上荒らしの抑制効果がある駐車中の監視機能など、より一層の安心安全を求める消費者にアピールする。

メーカーの標準装備や義務化になるか?

現在自動車メーカーでドライブレコーダーを標準装備しているモデルは無く、しばらくはディーラーでの純正オプションの扱いだけになりそうだ。

標準装備化すれば車両価格も上がるうえ、録画時間や機能など様々なタイプの製品があるので、ニーズに合わせて選択できる方がユーザーにもメリットがあるという判断のようだ。

また装着が義務化されれば爆発的に普及するが、検討されているのは貸し切りバスのみになる。

乗用車については、行政や警察などによる啓蒙活動までにとどまりそうだ。ドライブレコーダーの普及率は事業用トラックやタクシーで7割を超えるものの、乗用車では数%とみられ、本格的な普及期はこれからになる。

旅の記録をSNSへ投稿するなど、事故への備えだけでない使い方も広がっており、今後もドライブレコーダー市場は拡大しそうだ。(ZUU online編集部)

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