先週末26日の米国株式市場でダウ平均は3日続伸し、223ドル高の2万6616ドルで終えた。ナスダック総合、S&P500の主要3指数がそろって過去最高値を更新した。ダウ平均は次の大台2万7000ドルを視野に捉えるところまできた。一方、ドル円相場は黒田総裁の発言を受けて円が買われ、ニューヨーク市場の終値は1ドル=108円55~65銭。週明けの東京株式市場は、米国株の大幅高での高値更新という強気材料と円高という弱気材料の綱引きで売り買い交錯して始まりそうだ。

ただし、直近の為替の動きは、ムニューシン米財務長官、トランプ米大統領、日銀総裁といったダボスでの要人発言に振り回されている感が強い。ダボス会議も終わって、市場の目はファンダメンタルズに向かうと思われる。後述する通り、今週は円高が一服する可能性がある一方、経済指標・決算発表とも良好な数字が出ることが予想され、今週の日本株相場は堅調な展開となろう。

米国では29日に個人消費支出とPCEデフレータが発表される。既に発表された12月のコアCPIが市場予想を上回る伸びとなったことから、PCEデフレータの伸びも加速するのではないかと予想されている。続く30-31日はFOMCが開催される。声明文に市場がどう反応するか。さらに2月1日にはISM製造業景況指数、2日は雇用統計と重要指標の発表が目白押しだ。

経済指標以外の重要イベントは30日のトランプ米大統領による一般教書演説がある。インフラ投資計画などが強調されれば長期金利上昇などの市場の反応が予想される。これまで見た通り、今週はドル反発の材料が多い。

こうしたなか4-12月期の主要企業の決算発表が本格化する。前半戦のピークは31日だが、30日にも東京エレクをはじめ、アドテスト、村田製作所、オムロンなどの半導体、電子部品関連の決算がある。すでに上方修正を発表したファナックとロボット関連銘柄の動きにも注目したい。仮想通貨「NEM」の不正流出問題で、仮想通貨関連の銘柄には売りがかさむだろう。

今週の予想レンジは2万3400円~2万4000円としたい。

広木隆(ひろき・たかし)
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト

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