バーテンダー、予備校講師、サラリーマンと多彩な職歴を歩むかたわら、IPO(新規公開株)投資を中心に、資産を2億円近くまでに殖やしたJACK氏。億り人になった氏だが、「株式投資に限らず、投資は絶対に余裕資金でやるもの」と主張な手堅い。JACK氏が教える「0円になっても構わないような(投資用の)種銭」の作り方を紹介する。
(本記事は、JACK氏の著書『小心者が手堅く殖やす10万円からはじめる株』=総合科学出版、2018年2月26日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
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種銭を作ってみよう
当たり前のことになりますが、株式投資に限らず、投資は絶対に余裕資金でやるものであります。
親、兄弟から借金して行うものではないし、虎の子の貯金を使ってやるものでもありません。
もっと言えば、その投資のお金がなくなっても生活できるというか0円になってもいいという心構えが必要であります。
ですから、「その0円になっても構わないような種銭」を作ることが必要であります。
よくある、せっせと節約するというようなスタンスももちろん必要でありますが、その節約には御存じのとおり、ストレスやら我慢を強いるものがほとんどでありますから、私の場合は、あくまでも購入したいもの自体を諦めるのではなく、その購入価格を抑えて、結果的に持ち出しを少なくし、そのお金を種銭に回すというものであります。
デパートでの買い物を使う
デパートには、友の会いう名の元、毎月一定額を積み立てていると、6ヵ月間(半年間)や12ヵ月分(1年間)分の積み立てをしたとき、ボーナスを足した商品券がもらえるサービスがあります。
ボーナス率は1年の積立で1ヵ月分になることが多く、受け取ったボーナスはその百貨店内で商品券として利用することができます。
12ヵ月積み立てると1ヵ月分のボーナスがもらえるので、実質年率にすると15%を超える計算となり、メリットが大きいです。
百貨店友の会を選ぶ場合、ボーナス率に着目する必要があります。もちろん、より率が高いものが有利であることが前提です。
なお、利回りの計算の仕方につきましては、積立ということもありますから、仮に月々1万円を12ヵ月積立の場合、最初の1万円の計算期間は12ヵ月、2回目の1万円は11ヵ月になりますので、トータルの計算期間は、12ヵ月+11ヵ月+...1ヵ月となり、1万円を預かっている期間の月数を合計すると78ヵ月になります。
あとは平均化すると、78ヵ月÷12の6.5ヵ月となり、利益が1万円となりますから、1万÷6.5万円≒15.4%になりますから、利回りが最強になることがわかると思います。
あとは当然の事ながら、お金では戻ってきませんので、そのデパートの支出に使うことになります。
私自身はデパートでのワイシャツ、靴、スーツというものに使ったり、生鮮食品や酒類でも使えるところは大変、重宝しております。
つまり、それらの商品が15.4%引きで購入できるという理解になると思います。
実際に昨年末に私はお祝いに必要な伊勢丹デパートで写真のシャンパンを購入。
金額は24840円になりますが、実際に1万円×12ヵ月+1万円の13万円のエムアイ友の会から支出しておりますので、残金は105160円となっており、先食いという考え方でいえば、実質の支出した積立金額の12万円からは14840円しか減っておりませんので、1万円引きで入手できたという理解にもなります。
ですから、本来使われるべきだったこの1万円を種銭に回すこととします。
また、別の日には、高島屋でワイシャツとスーツを購入しました。
この時の金額も88560円になりますが、実際には同じように1万円×12ヵ月+1万円の13万円のローズサークル(高島屋デパート友の会)から支出しておりますので、残金は41440円となっており、先食いという考え方でいえば、実質の支出した積立金額の12万円からは78560円しか減っておりませんので、1万円引きで入手できたという理解にもなります。
と、このようにしていれば、年間で5万円くらいは支出すべき金額は投資に回すことができるのではないかと思います。
ちなみにこのようなデパート友の会につきましては、お約束の入会キャンペーンや他にもイベントの招待等、様々な特典がありますから、自分の欲しいものや買うべきものがある場合に近所やら都心のデパートに伺った際には、必ず友の会の存在の有無と積立の内容の確認をして頂ければと思います。
旅行会社を使う
次に注目すべき点は、旅行になります。
一つはデパートと同じように以下の積立になりますが、初回や一括して支払う方が利率は高いところであります。
個人的には旅行会社においては、JTB「たびたびバンク」は利回りが低くなっておりますが、限定利率があったり、クレジットカードに加入でのポイント獲得等、利回りが上がる仕組みがあり、重宝しております。
もちろん、航空会社の旅行積立においてもキャンペーンもありますし、その旅行代金の支払いをANAカードやJALカードがさらに利回りが上がりますから、このあたりは、自分自身に見合ったものを選択して頂ければと思います。
ホテルやレストランを使う
最後は一休の紹介になります。
こちらにつきましては、ホテルやレストランを使用するときには正規料金からかなりの割引となります。とくにタイムセールや一休限定プランはチェックする価値があります。
是非とも、宿泊ホテルやレストランが決まっていたら、直接、電話をして予約をする前に、こちらのサイトに掲載されている代金と比較してみて下さい。
室数や席数に限りはありますが、おそらく一休の方が安くなりますので、正規料金と一休の料金の差額で、自然とそれなりの種銭が貯まることができると思います。
このように、支出という観点で、買い物と旅行というところに注目して、結果的に支出を抑制しつつ、その差額を投資に回すという手法でありますから、それほど難しいことはありませんし、何回か実践すればすぐに慣れますので、こちらを使うことによって投資資金が作れると思えば容易いことだと思います。
余談ではありますが、このようなちょっとした工夫で作った種銭であれば、我慢に我慢を重ねて節約して作った種銭に比べて、株式投資で損失を被った時に、それほど「悔しい。」とか「すぐに取り返そう!」あるいは「もう株式投資なんてやらない。」とはならないと思います。
JACK
個人投資家。バーテンダー、予備校講師、サラリーマンと多彩な職歴を歩む傍ら、IPO(新規公開株)を中心に2億円近くまでの資産を稼ぐ。株式投資を主戦場としつつもFX投資や不動産投資にも参戦している。「日本証券新聞」にて月1コラム連載。
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