(本記事は、菅下清廣著書『知らないと損をする! 株高時代の「お金の教養」』=KADOKAWA、2018年5月18日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

【『知らないと損をする「お金の教養」』シリーズ】
(1)「今のバブル」と前回の違いは? 勝つために見極めたいポイント
(2)初心者は「お世話になってます株」に注目せよ 好景気で投資を始めると良い2つの理由
(3)お金持ちになれない人に共通する3つのポイント
(4)なぜ「世界最高の頭脳」でもマーケットに勝てなかったのか--真に相場を動かすモノとは?
(5)時間をムダにする人はお金もムダにする ウォール街で出世する人の必須条件

知らないと損をする! 株高時代の「お金の教養」
(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

菅下 清廣
スガシタパートナーズ株式会社代表取締役。国際金融コンサルタント、投資家。立命館アジア太平洋大学学長特別顧問。マーケット情報配信サービス「 スガシタボイス 」、株価の解説・予測が無料で読める「 スガシタレポート オンライン 」を配信中。

時間の無駄遣いは最大の敵

スケジュール帳に、月間・週間の予定を書き込む。これはほとんどの人が実践しているでしょう。しかし「1日」をどう過ごすかは、仕事の予定以外は大ざっぱなイメージしかもっていない人が多数派ではないでしょうか。

私は、起きている間の予定をあらかじめ立てます。朝5時に起床して入浴。6時からは、新聞と読書。7時に朝食、8時に出勤。……から始まって、夜まできっちり計画。ときには15分、30分刻みで細かく予定を組みます。

そして、それぞれの用事の「目的」を確認します。

すべての行動にきちんと意味をもたせること。これが重要なのです。

意味のない会合や飲み会、やめたいのにやめられないテレビ視聴。そういう時間の無駄遣いをする人は、きっとお金も無駄遣いしています。1日の生活を洗い出して、そうしたムダ時間がないか確認しましょう。

その時間はそのまま、自分への投資に使えます。全部勉強に回せと言っているのではありません。

美しい音楽を聴いて心をうるおしたり、散歩をして外の空気に触れたりすることでリフレッシュできるなら、大いに有意義。10分ほど何もせずにボーッと過ごして頭がスッキリするのであれば、「何もしないこと」が意味あることになります。

もう一つ、時間を有効活用する秘訣をお教えしましょう。それは早起きです。早起きは「ウォール街で出世する人の必須条件」でした。

分野に関わらず、成功者はたいてい早起きです。1日のスタートが早ければ、そのぶん多くの時間が得られます。6時に出勤すれば、始業時間ギリギリで駆け込んでくる同僚よりも3時間多く、しかも静かな環境を独り占めしながら、集中して仕事ができます。

ちなみに私のある友人は、証券会社に入社したあと20年にわたってこのスタイルを実践し、多くの成果と信頼を勝ち得て、副社長になりました。

もちろん、同じことをしないと出世できないといいたいわけではありません。

過ごし方が有意義でさえあれば、どう過ごしてもいいのです。散歩をするもよし、ランニングをするもよし、読書をするもよし、英語の勉強をするもよし。

「爽快だ」「ためになる」「楽しい」と思えることをしましょう。

「グッド・ピープル」を探せ

知らないと損をする! 株高時代の「お金の教養」
(画像=mezzotint/Shutterstock.com)

私は、新幹線に乗るときは必ずグリーン車を利用します。飛行機なら、ファーストクラスに乗ります。宿泊場所は一流ホテルを選びます。

自慢ではありません。今ほどお金のなかった、27歳でメリルリンチに入社したころからの、私の習慣です。きっかけは、当時の上司のアドバイス。

「とにかく、いい場所に出入りしなさい」とその人はいいました。

なぜなら、そこには「グッド・ピープル」がいるからだと。

良い場所には、社会的ステイタスの高い人がいます。高い見識・知性・魅力の持ち主がいます。そうした一流の人が集う場所に身を置くことが、成功の秘訣だと教えられたのです。

近所の喫茶店や、どこにでもあるカフェチェーンではなく、一流ホテルのカフェラウンジに行ってみると違った世界が見られます。

スポーツジムも、一流の人が通うような高級ジムに行ってみるのがおすすめです。

その上司は、「一流スポーツクラブに行けば、普通なら出会えないような政治家や財界人と、サウナで裸のつきあいができる」といっていました。

そこから、思わぬ形でチャンスがつかめたり……ということもあるかもしれませんが、それよりも自分自身の意識の向上、一流意識をもつレッスンになります。

すぐには実益には結びつきません。

「それならどうしてそんなことにお金をかけるの?それこそ無駄遣いでは?」

と考えるのは早計です。身銭を切ることで「ここに居続けるためにどれくらいの収入が要るだろうか」ということにも思考が回ります。そして「ここにふさわしい人間になろう」という意欲が起こります。

つまりこれまた、有効な自分への投資なのです。

菅下清廣(すがした きよひろ)
スガシタパートナーズ(株)代表取締役。国際金融コンサルタント。投資家。学校法人立命館 顧問。メリルリンチをはじめとする名門金融機関で活躍後、現職。「経済の千里眼」の異名を持ち、政財界に多くの信奉者を持つ。 『今こそ「お金の教養」を身につけなさい』(PHPビジネス新書)、 『マネーバブルで勝負する「10倍株」の見つけ方 【2018年上半期版】』(実務教育出版)など著書多数。