日本でもワイン投資に興味を持つ人が増えているようだが、「どこから始めていいのか分からない」という声も聞こえる。自分が飲む目的ではなく、利益を視野にいれた投資としてワインを購入する場合、何を基準にどんな銘柄を購入すれば良いのだろう?

ワインに投資する場合、自分が飲みたい銘柄ではなく、将来的に高リターンを狙える銘柄を選ぶことが重要だ。米大手ワイン・オークション・ハウス「Acker Merrall&Condit」 のジョン・カポン会長 が考える成功するワイン投資4つのルールから学ぼう。

ワイン投資とは?

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(画像=Christian Delbert/Shutterstock.com)

ワイン投資とは、良質で比較的若いワインを丁寧に熟成させ、価値を高めて売却する投資法だ。嗜好品であるワインはヴィンテージものほど消費され、希少価値が高まっていく。また素晴らしいワインの多くが、そもそも少量しか生産されていない。つまり、最初から既に希少価値が高いということだ。

こうした希少価値の高いワインを、世界中のワイン・コレクターがこぞって追い求めている。流行り廃りのない、継続的な需要が期待できる。

またワインは実物資産であり、インフレに連動して価値が上がる傾向があるので、インフレ対策にもなる。

購入後、売却するまで保管さえ上手くできれば、ウェルスマネージャーなど専門家に手数料や報酬を支払う必要もない。

そう考えると、ワイン投資が欧米で長年にわたり、安定した資産運用のひとつとして人気があるのも納得だ。

ワイン投資は儲かる?

世界最大級のアートイベント「アート・バーゼル」とUBSの共同調査によると、ワインは2017年第4四半期、アートに次ぐ高リターンな投資対象。当時から過去1年間のリターン率は11%、過去10年のリターン率は192%だった。

また英国の高級ワイン取引プラットフォーム「Liv-ex」が提供する「Fine Wine 100 Index」のデータによると、2012~17年で最もリターン率の高かったワインはフランスの「Petit Mouton 2011」で、165%を記録。2012年には690ポンドだったが、2017年には1831ポンドに値上がりした。ほかにも「Krug, Vintage Brut 1990」「DRC, Grands Echezeaux 2006」などが、150%以上のリターンをもたらしている。

しかし同じ高リターンTOP10の中でも価格帯は大きくばらつきがある。最も低価なCalon Segur 2007は2017年の時点で753ポンドだが、最も高価なDRC,Tache 2008は2.9万ポンドの値が付いている(テレグラフ2017年7月3日付記事 )。

2012~17年にかけて高リターンを記録したワイン・トップ10

10位 DRC,Tache 2008(フランス ) 136%
9位 Calon Segur 2007(フランス) 139%
8位 DRC,Grands Echezeaux 2007(フランス) 145%
7位 Dominus 2004(米国) 148%
6位 DRC,Tache 2004(フランス) 149%
5位 Solaia 2004(イタリア) 150%
3位 Armand Rousseau, Gevrey Chambertin Clos St Jacques 2006(フランス) 152%
3位 DRC,Grands Echezeaux 2006(フランス) 152%
2位 Krug,Vintage Brut 1990(フランス) 162%
1位 Petit Mouton 2011(フランス) 165%

では、ワイン投資で高リターンを得るにはどうすればよいのだろうか。米大手ワイン・オークション・ハウス「Acker Merrall & Condit」のジョン・カポン会長が考える成功するワイン投資4つのルールから学ぼう。

ルール1:「エリート職人」が手掛ける入手困難な銘柄が狙い目

ワイン・オークション市場では、「どのワインがコレクターから最も需要が高いか、権威があるか」が決め手となる。高リターンを狙うなら、何十年にもわたりその価値を実証し、世界中のコレクターの間で「Must Have(絶対欲しい)」として人気の銘柄に投資しよう。入札で値段が上がるワインは、コレクターが求めているワインだ。

2017年、高級ワイン・オークション「Acker Merrall」で最も高額で落札されたワインは、「Domaine de la Romanee Conti」「Chateau Mouton Rothschild」「Chateau Lafite Rothschild」など。

ルール2:フルケースをオリジナルのパッケージで購入する

フルケースでオリジナルのパッケージに入ったワインが、最も高額で売れる。単品よりも投資額が大きくなるが、利益も大きくなる。

バラ売りのワインにも価値はある。フルケースを購入するほどの予算がない場合など、機会があれば単品に投資するのも良いだろう。

ルール3:希少価値が最も高いワインへの投資を恐れない

希少価値の高いワインほど高額で落札される。年代ものになればなるほど、その傾向は強くなる。100~1000ケースしか存在しないワインを、世界中のコレクターが欲しがっている」と考えれば、高リターンが期待できるのも当然だ。

ルール4:ワインの保管に細心の注意を払う

希少価値の高いワインを手に入れただけで満足し、適当な場所に転がしておいてはせっかくの価値が半減する。

ワインを熟成させ、市場価値を最適化するために理想的な温度は13℃ 以下、湿度は70%といわれている。保管温度に関しては、「もっと低い方がゆっくり熟成できる」といった説もあるようなので、これについては要試行錯誤といったところだろうか。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)