バカンスと投資の両立
都会の喧騒を離れ、癒しを提供してくれるリゾート地。富裕層が滞在するなら、やはり高級リゾートのスイートルームだろうと想像できる。だがその彼らが滞在する客室、「自分所有」のスイートルームかもしれない。
彼らが、スイートルームを所有する理由。その理由の1つは、投資にもなるからだ。
バカンスと投資の両立。スイートルームへの投資とはどのようなものなのか、紹介しよう。
「ホテルコンド投資」の仕組みとは
富裕層がスイートルームを所有するときに使っているのが、ホテルコンドという方法だ。
従来、富裕層のスイートルーム保有の形式は、 (1)国内・海外に別荘を自己所有する、(2)リゾート会員権を購入し、事前に予約して物件をタイムシェアする、(3)バカンスの日程に合わせて、普通にリゾートホテルを予約する、などが一般的だった。ところがホテルコンドは、リゾート物件を自己所有し、自分や家族が使わない日は運営会社を通じて貸出し、収益を得るスタイルだ。有名ホテルが運営を担い、自分たちのホテルの部屋を売り出し、一部屋ずつの所有権を各オーナーが持つというのが主流である。
投資用として考えるなら、集客力に長けたネームバリューのあるホテルを選ぶことが大切だ。当然のことだが、ネームバリューだけでなく立地もしっかり考えなければならない。一般の不動産投資と同様、空室を少なくすることが収益を安定的に上げるコツだからだ。
当初は新築だけだった物件も、2000年以降は改装された中古物件も販売されるようになり、現在のマーケットが確立された。ハワイは環境保護や開発抑制で、新たな不動産開発が難しい。そのため、中古マーケットは不動産の新たな供給源として歓迎され、特にワイキキでは富豪だけでなく、地元の人々の投資物件としても人気となっている。