「お金持ちは自分で働かない」と言われると、あなたはしっくり来るだろうか?「お金は汗水たらして働いて稼ぐもの、働かなければ稼げるわけがない」と印象を持つのが普通だ。

しかし、お金持ちは働かずしてお金を稼いでしまう人種なのである。「お金は自分で働いて稼ぐもの」という考えを捨てなければ彼らの世界に近づくことが出来ないのかもしれない。

お金持ち,富裕層
(画像= Mark Nazh / Shutterstock.com)

自分で働いて稼ぐ限界値

一日は24時間である。睡眠や休息、お風呂に身だしなみの時間も考慮すると実際に活動可能な時間は16時間程度だろう。この一日16時間を使って自分自身が動いてお金を稼ぐとなるとはじめから天井が見えている。

例えばアルバイトや派遣の給料は時給計算で決まる。時給1000円であれば、どんなに頑張って働いても一日で稼げるお金は16000円が限界だ。まったく休みなく働いて月30日で48万円である。時給が多少増えてもはじめから限界値は決まっているのだ。会社員でも事情は同じだ。フルコミッション営業など、特殊な例を除いて会社員の月収もアルバイトや派遣と同様である。

起業家はまったく異質であり、働けば働くほど青天井に稼げる世界と考えている人がいるかもしれない。しかし、独立してもそうでない人が多い。ワークスタイルの幅が広がり、今では「一人社長」はたくさんいる。特に一人社長の場合は、独立しても労働集約型の働き方をしている人も少なくない。お金を稼いでくれる仕組み作りをしなければ、リスクを取って独立しているのに、サラリーマン時代と同じようにはじめから天井の決まっている働き方となってしまう。

多少収入が増えても馬車馬のように働き、その上リスクだけはサラリーマン以上、という報われないワークスタイルになってしまう。自分で働いて稼ぐことははじめから限界が決まっているのだ。

動画を活用して一気に年収が突き抜けたコンサル社長

筆者が過去にお世話になった社長は「自分が働く」から「仕組みを作る」へ移行したことで時間もお金も手に入れることが出来た。

彼の職業は経営コンサルタント。独立した後は本を書き、セミナーや研修、対面によるコンサルに忙しく猛烈に働いていた。極限まで睡眠時間を削り、なるべく遠方のコンサルを受けないように工夫していたものの、とにかく毎日仕事をさばき続けるのがやっとという状態で年収は1000万を超えるくらいだった。忙しいので子供と過ごす時間もなく、自分の教えているビジネスノウハウのアップデートをすることも出来ない。まさに時間を切り売りする働き方だった。

彼は「コンサル業=対面によるマンツーマンでの支援」というセルフイメージを「相手の持つビジネスの問題解決」というものに変え、その手段を「動画」にした。それまで駆け回って対応をしていたコンサルを辞めてしまい、マーケティングやビジネス改革のノウハウをビデオ撮りして、DVDにして販売することにしたのだ。これにより商圏は全国へと広がり、彼は一気に時間とお金を同時に手に入れることが出来た。彼の現在の年収は推定4000〜5000万円で、まったく働かないで済む日もあるという。「コンサルは必ずしも自分自身がやらなくてもいい。自分の代わりに動画に語って貰う分身の術で時間が手に入る」と言っていた。

経営者といえば、人を使って稼ぐというイメージがあるが、今はネットも動画も個人レベルで手軽に活用できるのだから、この社長のように「動画コンサル」という仕組みを作り上げることで、一人社長であっても時間を得ることが可能なのである。

お金の稼ぎ方、「足し算」と「掛け算」

自分で働いて稼ぐ労働集約型のワークスタイルは足し算、そしてお金を生み出す仕組みを作るのは掛け算で稼ぐことができる。

前述のアルバイトやサラリーマンは足し算で稼いでいる。1時間残業をすれば、その残業代が基本給に加算されるので「足し算」である。だが、高収入社長や資産家は掛け算で稼いでいる。DVDであれば100件、1000件、1万件と大量販売することが可能だ。それにより、文字通りケタ違いに稼ぐことが出来る。利益は10倍、100倍となる「掛け算」で考えることが出来るのだ。

仕組み化すれば時間は取られないで済む。自分は働かずして利益は掛け算で青天井。「お金持ちは自分で働かない」というのは結果論なのである。自分で頑張って働いている間はお金持ちと呼ばれる領域には入れず、働かないで稼ぐことが出来て初めてお金持ちの世界に入ることが出来るのかもしれない。(黒坂岳央、高級フルーツギフトショップ「水菓子肥後庵」代表)