富裕層が見た目にも投資するのはなぜ?
前回【第1回】では、富裕層が「仕組み作り」に投資することを解説してきた。労働による稼ぎには時間、労力的限界があるため、仕組作りの方に時間と労力を掛け、自動でお金が入ってくるようにする、という内容だった。
それでは、なぜ富裕層は見た目にも投資するのだろうか。見た目こそ一時的なものでいわば労働に投資するようなものに思えなくもないのだが、実は大きなメリットがあるからこそ富裕層は見た目に投資する。
初対面の相手を判断する時間はわずか30秒間
初対面の人を判断するのに要する時間はたったの30秒、という調査結果がある。そしてその30秒間の大部分を占めるのは、話の内容や話し方ではなく、見た目というのである。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の心理学名誉教授の提唱する「メラビアンの法則」によると、話の内容は7%、口調や話す速度は38%、見た目や表情が55%を占めるのだという。肝心の話の内容が10%以下という驚愕の結果である。
つまり、最初の30秒間で「目の前の人間は時間や労力を使うに足る価値がある」と相手に思わせるためには、話の内容を磨く以上に、まずは見た目を整えることがもっとも投資効率が良いということになる。