富裕層の子どもは、平均的な家庭に比べて子どもの学歴や年収が高い、そういう言葉を耳にしたことはないだろうか。事実、東京大学学生委員会学生生活調査室が出している「2015年(第65回)学生生活実態調査の結果報告書」によると、東大生の家庭の平均年収は、950万円以上の家庭が3割以上を占めており、富裕層の、教育に対する熱の入れ方が伝わってくる。今回は、そんな富裕層の教育で増えている「海外留学」について紹介したい。

増えている海外留学の実態

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(画像=Rawpixel.com/Shutterstock.com)

現在、海外留学をする学生の数は年々増えている。文部科学省が2017年12月27日に発表した「日本人の海外留学状況」によると、短期留学も含めると、2009年には36302人だった留学生が、2016年には約2.5倍の96641人までに増えているのだ。半年以上の留学生をとってみても、約9500人から16000人と、2倍近い数字になっている。

また、文部科学省初等中等教育局国際教育課が出した「平成27年度高等学校等における国際交流等の状況について」によると、高校生だけを見てみても、2015年時点で3か月以上の留学をしている高校生の数は4197人と2013年度に比べて約8%増加している。

場所を見てみると、もともと人気であるアメリカやカナダに加え、タイや台湾などアジア地域への海外留学生の数も増えている。

なぜ海外留学生が増えているのかというと、国際化の流れ以外にも2つの理由が考えられる。1つは、親が留学経験者の家庭が増えているということだ。親は自分の良かったと思う経験を子どもにも与えたい、という気持ちを持つものだ。そのため、子どもにも留学という経験を与えたいと考え、実際に留学させる親も多いだろう。

もう1つは、アジア地域の学問の水準の向上である。英タイムズ・ハイヤー・エデュケーションが発表した「THE世界大学ランキング2018」では、かつて、アジアNo1の大学は東京大学だったが、現在はシンガポール国立大学にその座を譲っている。また、中国の大学の躍進も目覚ましい。もちろん、欧米に比べてアジアは生活費も安く、留学しやすい場所である。こういった経済的な背景も留学生の増加を後押ししているだろう。

富裕層が「投資」として考える教育とは

では、富裕層はどのような教育を子どもに行うのだろうか。

富裕層が重視しているのは、「国際感覚」「教養」そして「人脈」だ。今の時代、グローバル化の波は避けることができない。日本の閉じた環境で学ぶよりも、欧州やアジアなど、様々な国や人種が集まる環境で、国際性を身につけさせたいと考えている。また、多くの日本人が苦手としている語学の必要性も人一倍理解が高い。

また、海外のトップスクールでは学校の勉強だけではなく規律や教養の高さも重視される。全寮制の学校も多く、そもそもの学校に求めるものが日本とは違う部分もあり、こういったものは日本の中等・高等教育で得るのは難しいと考えているようだ。

さらに、最後は人脈だ。これは特に中等教育の部分だが、欧州トップのスクールだと世界中から富裕層の子息が集まる。そこで形成される人脈は、日本で考える先輩後輩とは比べ物にならないリッチな人脈であり、将来世界中にネットワークが形成される。人脈はビジネスなどにおいて時には多くの力を発揮するため、こういったものを手に入れるために、富裕層は子どもを海外に留学させるのだ。

驚きの実態!ボーディングスクールとはどのような学校なのか

アメリカやイギリス、オーストラリアなどには「ボーディングスクール」と呼ばれ、日本の中学~高校に相当する学校がある。世界中の富裕層が子どもを通わせることで知られている。

学校は全寮制で、教師の他にチューターと呼ばれる人たちが24時間体制で学生の生活をサポートする。勉強のみならず、集団生活で生きていくための高い規律や倫理観などを学ぶことができる学校だ。少人数で徹底した指導を行うため、有名大学への進学率も高く、世界的に活躍している人達を生み出すことも少なくない。

学費は決して安くないものの、それに見合った対価が得られる、まさに「富裕層のための学校」と言えるだろう。

子どもを海外に送ることに視野に

富裕層であればあるほど子どもの教育には投資をかかさない。特に、日本の学校では得られづらい「国際性」「教養」「人脈」を得るために、惜しみなく海外へと留学させる。

特に、日本の中学~高校にあたるボーディングスクールでは全寮制のもと、良質な指導を受けながら、幅広い人脈を作ることができるようだ。子どもへの教育投資を考えているなら、海外での学生生活というのは視野に入れるべきだろう。(ZUU online 編集部)