富裕層といえば、クラシックなどの音楽好きというイメージを持っている人は多いだろう。実際、富裕層は音楽好きが多く、中には自分で音楽ホールを持っていたりする人もいるくらいだ。しかし、彼らが音楽を楽しむのは、ただ好きだからではない。富裕層と音楽の意外な接点を紹介したい。

富裕層,楽器
(画像=furtseff/Shutterstock.com)

富裕層と音楽は歴史的にも密接なつながりが

富裕層と音楽の関係性を語る際に、歴史の観点を抜いて語ることはできないだろう。

富裕層と音楽のつながりは、中世ヨーロッパに見ることができる。当時、芸術家にはパトロンがいて、彼らの瑕疵のもとで芸術を生み出してきたのだ。たとえば、あのレオナルドダヴィンチも、メディチ家と呼ばれるパトロンがいて、彼らの元で多数の作品を生み出していたのだ。同様に、日本でも、パトロンのような制度はあり、たとえば、江戸時代には、徳川家や大名家につかえる「御用絵師」という役職があり、彼らの地位は保証されていた。

ではなぜ、かつての富裕層は芸術家の支援を行ったのだろうか。それは、中世、近世において「芸術こそ、富の象徴」と言われていたからである。「優れた芸術家を支援する余裕があるほど、自分はお金を持っている」と言った意味や「自分は素晴らしい芸術を理解できる、優れた人間なのだ」ということの象徴として、芸術家を支援していたようだ。

この流れは目立たなくなったものの、実は現代においても、富裕層は芸術家を支援している。有名なところだと、サントリーはサントリーホールをはじめ、様々な文化施設を所有し、芸術への支援を行っている。他にも、メセナ活動と称して、芸術を支援している企業は多い。このように、富裕層と芸術は、現代においても切り離すことのできない関係と言って差し支えないだろう。

富裕層が楽器を買う理由とは?

しかし、富裕層が音楽を支援するのは、それだけではない。最近では、資産運用の一つとして、楽器を買う富裕層もいるのだ。名品と呼ばれる楽器は既に死んでしまった人の作品であることが多い有名なのは、ストラディバリが作った弦楽器である「ストラディバリウス」だろう。

2011年には、12.7億円もの高価格で落札されたストラディバリウスは、当然のことながらもう作ることができない。そのため、年月がたてばたつほど、価値が上がっていくことが多いのだ。実際、2011年に落札されたものも、買った値段以上の価値がついている。

有名な楽器を買い、著名なアーティストに使わせることで、楽器はその価値をさらに上げることが可能だ。しかも、もう再生産されないと聞くと、欲しくなるのがコレクターの性。こうして、一部の楽器はどんどん価格が高騰していくのだ。

さらに、楽器を使って節税も?

ストラディバリウスほどでないにしても、高額な楽器を買う富裕層は多い。それは、価値があがらなくても、節税に繋がる場合があるからだ。

実は、楽器は事業に使う場合、資産として認められることがある。さらに、償却年数は5年と、比較的短い期間で償却することが可能だ。そのため、節税対策として楽器を購入する富裕層も多い。いい楽器を買ったら、さらに音楽の魅力にハマるというケースもあるだろう。なお、楽器での節税に関する詳細は税理士に相談して頂きたい。

音色の美しさとは違った視点で音楽を楽しむ

中世より、富裕層と音楽には密接な結びつきがある。かつては、パトロンという形で芸術家を支援していた富裕層は、今では楽器を使って、資産運用を行っている。楽器は、高価なものであれば節税対象にもなる場合がある。さらに再生産されないものは価値が高まり、買値より高く売れるケースもある。音色の美しさに加えて、そういった視点で音楽を見てみると、また違った楽しさがあるかもしれない。(ZUU online 編集部)