(本記事は、山田稔氏の著書『問題解決の気づきを得るための「とっかかり」のつかみかた』エムディエヌコーポレーション、2018年2月26日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

商品やサービスの良さを人にうまく伝えることができない

問題解決の気づきを得るための「とっかかり」のつかみかた
(画像=ohmmzz / Shutterstock.com)

ものを売るとはどういう意味なのでしょう。

そしてものが欲しい人はどのようにして購入するのでしょうか。

商品の売り買いについて、どのような気持ちの動きがあるのか考えてみましょう。

●商品を売るということ

営業であったり販売であったりしても商品やサービスを売る場合、なかなか買ってもらうことができないと感じている人は少なくないでしょう。

では、なぜお客様に商品を買ってもらうことができないのでしょうか?何が問題なのか一度考えてみましょう。

今回は、人の役に立つものを開発しながら、なかなかお店に置いてもらえない現状を打破した松下幸之助氏のお話しを見ていきます。

●ランプ開発に着手

様々な製品を扱う大企業松下電器(現・パナソニック)の始まりは自転車用のランプの開発でした。

その当時の世の中では自転車用の照明は、ローソクや石油ランプが当たり前のように使われていました。

電池式のランプもありましたが、そのランプがもつのは3時間程度と寿命も短く、また故障も多く、実用性に乏しいものばかりでした。

そこで松下幸之助氏は、寿命が短く不便だと感じていたランプの開発に着手し、30時間以上持つ画期的なランプを開発、これは世の中に必要とされているであろうと、早速販売をしようと問屋へと売り込みに行きました。

しかし、初めはどこの問屋もその画期的なランプを取り扱ってはくれませんでした。

その理由はなぜだろうかと考えると、問屋へ売り込みに行く際、ランプの商品説明をするのではなく、その商品の本当の価値を知ってもらう必要があるということに気づいたのでした。

そこで松下氏は、無償で小売店に置いてもらうという方法を取ることにし、実際にランプに灯火してもらいその効果を見てもらうことにしました。

現在でいうところのサンプルを配ったということです。

その結果、評判は次第に高くなり、その自転車用のランプは大ヒットすることとなりました。

●売るために大切なこととは

これを踏まえて、商品やサービスを買ってもらうということはどういうことなのか改めて考えてみると、商品の価値をただ説明をするだけではなく、誰のために、どのような場面で、どういった効果をもたらすものなのかなど、購入することで得られる価値を明示し、商品の本当の価値をしっかりと理解してもらえれば、手にとってもらえる確率は上がるものなのではないでしょうか。

販売に集中してしまうと、ついその商品を売ることばかりに気が取られてしまいますが、まずは、その商品が持つ価値を知り、その商品を本当に良いものだと感じてくれるためには、どのような方法や伝え方をしたら良いのかを考えていくことが大切なのです。

【松下幸之助の「とっかかり」のつかみかた】
・いくら便利な商品でも、ただ商品の説明をしただけでは購入に繋がらないということを経験し、改めてどうすべきかを考えた。
・商品が持つ本当の価値を知ってもらえるようにサンプルを配った。

問題解決の気づきを得るための「とっかかり」のつかみかた
山田稔
1971年生まれ。千葉県出身。有限会社ケイズプロダクション代表取締役。一般社団法人日本ソーシャルコミュニティ協会代表理事。高校時代からビジネス誌に取材され、25歳の時に編集プロダクションで起業。以降、20年以上にわたり、年間60冊以上に及ぶビジネス書やパソコン書の編集制作に関わり、なかでもソーシャルメディアを活用したビジネス書を得意とし、自らもソーシャルメディアに精通。 (画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)