(本記事は、山田稔氏の著書『問題解決の気づきを得るための「とっかかり」のつかみかた』エムディエヌコーポレーション、2018年2月26日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

頑張って仕事をしているのになぜか時間が足りなくていつも焦ってしまう

問題解決の気づきを得るための「とっかかり」のつかみかた
(画像=Joerg Huettenhoelscher / Shutterstock.com)

決して時間をムダにしているつもりはないのに、どうしても時間が足りないと感じたことのある方は少なくないでしょう。

その疑問は、実は仕事のやり方次第で克服できるかもしれません。

●時間が足りないのはなぜか

いつも会社の定時時間ギリギリまで一生懸命頑張って仕事に取り組んでいるのになぜか時間が足りない、仕事が終わらないという結果になってしまってはいませんか?

そうなってしまう人は、もしかしたら仕事をする順番、あるいは仕事の振り方などが、うまくいっていないのかもしれません。

では、どのようにしたらスムーズにムダなく仕事をこなすことができるようになるのでしょうか?

ここでは、生産のムダを省くことで経営危機を切り抜けたトヨタ自動車から、仕事の効率を上げる方法を学んでいきましょう。

●トヨタ自動車のムダを省く技術

1950年代当時に経営危機に陥ったトヨタ自動車は、自動車の部品などムダな在庫を持つ余裕がありませんでした。

そこでトヨタ自動車は、生産や在庫のムダを省いた効率的なシステムを作り上げようと考え始めます。

当時の自動車の生産といえば、アメリカのフォード社の大量生産システムが有名でしたが、これは大量の部品の組み立てを流れ作業で、しかも高速で行うもので、ムダも大量に作り出してしまう恐れがありました。

そこでトヨタ自動車が目をつけたのが、欲しものだけ欲しいタイミングで手に入れることができるスーパーマーケットなどのシステムでした。

この方法を応用し、後の工程から、前の工程で作られるものの中で欲しいものを手に入れられるようにすれば良いのではないか、すなわち完成から逆算していけば、各パーツの生産から部品の調達まで、ムダのない生産が可能になると気づき、車の生産に活かしたのでした。

後にこのシステムは、後工程から前工程に送られる、欲しいパーツや部品、その数などが指示された紙から「かんばん方式」と呼ばれ、トヨタ自動車だけでなく、日本、さらには世界のものづくりの現場に活かされる効率的な生産システムとなったのです。

●時間との付き合い方を考える

仕事を一生懸命にやるということは、良いことではありますが、その頑張りが空回りしていて時間をムダにしてしまっているのであれば、それは意味がなくとてももったいないことになってしまいます。

トヨタ自動車のように、まずは仕事のゴールを決め、それまでの段取りを構築していけば、ムダな時間を短縮でき、効率良く仕事をすることができるのです。

すぐに仕事に取り掛かるのではなく、ひとまず落ち着き、その仕事のゴールから手順を逆算する習慣をつけるようにしましょう。

【トヨタ自動車の「とっかかり」のつかみかた】
・スーパーマーケットのように欲しいものだけ得られるシステムなら、ムダが省けるのではないかと考えた。
・後工程から前工程に欲しいものの指示書を送ることで、余計なものを調達しなくて済むと気づいた。

問題解決の気づきを得るための「とっかかり」のつかみかた
山田稔
1971年生まれ。千葉県出身。有限会社ケイズプロダクション代表取締役。一般社団法人日本ソーシャルコミュニティ協会代表理事。高校時代からビジネス誌に取材され、25歳の時に編集プロダクションで起業。以降、20年以上にわたり、年間60冊以上に及ぶビジネス書やパソコン書の編集制作に関わり、なかでもソーシャルメディアを活用したビジネス書を得意とし、自らもソーシャルメディアに精通。 (画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)