(本記事は、山田稔氏の著書『問題解決の気づきを得るための「とっかかり」のつかみかた』エムディエヌコーポレーション、2018年2月26日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

せっかくアイデアを思いついてもうまく実現させることができない

問題解決の気づきを得るための「とっかかり」のつかみかた
(画像=ThamKC / Shutterstock.com)

良いアイデアを思いついても、それをどうしたら実現させることができるのかいつも道筋がうまく立てられないまま終わってしまう。 そんなことにならないようにするためにはどうしたら良いか考えてみましょう。

●アイデアの実現は本当に困難か

ふと良いアイデアを思いついて、いざそれを実現しようとしても、なかなか円滑に動かすことができないなどの壁にぶち当たることもあるかと思います。

かといって人に頼んでみると自分の思い通りにことが運ばなかったり、余計な問題も出てきてしまう、そんなことはありませんか?

そんなときは、無理に自分ですべての仕組みを作ろうとせずに、すでに成功しているシステムを活かすことでうまくいくこともあります。

そこでここでは、製造小売業の可能性に気づき、それを自社に取り入れることで成功を収めたユニクロの柳井正氏のエピソードを紹介していきます。

世界的に有名なカジュアル衣料チェーン・ユニクロの柳井正氏は、父親のスーツ販売をメインとした紳士服店を継いだ際に、店を完全に任せられ商売のおもしろさに目覚めます。

そして商売を営んでいく過程で、本屋やレコード店のようにふらっと寄れるカジュアルな洋服店をやれないかと考えるようになりました。

また、当時はメーカーが小売価格を決めていたのですが、自分たちで商品を作って、価格を決める、それが本当の商売なのではないかとも感じるようになっていました。

●SPAのシステムに気づく

日々そんな思いを抱えているときに、香港でオリジナルの商品を製造し販売するといった製造小売業(SPA)で成功しているカジュアル衣料チェーンのジョルダーノに出会います。

香港でSPAの可能性を目の当たりにするとともに、改めて世界を見渡してみると、成功している大手カジュアル衣料チェーンはすべてSPAの仕組みで成り立っていることに気づきました。

そこで、そのSPAの仕組みを自社に取り入れると、ユニクロはチェーン展開に成功します。

さらに全国展開をするにあたり、今までの商品のデザインを改良していくなど様々な施策を行って、誰もが知る現在のユニクロとなったのです。

●すでにある仕組みを利用する

このユニクロの成功例のように、自分のアイデアを実現させるためには、既存のシステムを活用するという方法もあるのです。

時には立ち止まって先人たちの知恵に目を向けてみましょう。

真似をするのが嫌だ、おもしろみがないと感じる人もいるかと思いますが、今の世の中は既存のシステムに、自分が考えたオリジナルのアイデアをうまく融合させたもののほうが多く存在しています。

アイデアを実現させるためには、自分自身は集中してアイデアを考え、実行する方法は既存のシステムに任せてしまうという考え方も、より良いものを生み出すための一つの手段なのです。

【ユニクロの柳井正の「とっかかり」のつかみかた】
・本屋やレコード店のようにふらっと寄ってふらっと出られる洋服店をやれないかと思いついた後、製造小売業(SPA)というシステムに気づいた。
・そのシステムを活用することで、自分のアイデアはうまくいくと思った。

問題解決の気づきを得るための「とっかかり」のつかみかた
山田稔
1971年生まれ。千葉県出身。有限会社ケイズプロダクション代表取締役。一般社団法人日本ソーシャルコミュニティ協会代表理事。高校時代からビジネス誌に取材され、25歳の時に編集プロダクションで起業。以降、20年以上にわたり、年間60冊以上に及ぶビジネス書やパソコン書の編集制作に関わり、なかでもソーシャルメディアを活用したビジネス書を得意とし、自らもソーシャルメディアに精通。 (画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)