スマホで投資できるアプリの登場で、投資を始めるハードルは格段に低くなっている。「スマホ証券」とも呼ばれるもので、1,000円から始められるものや、おつりを投資にまわせるものなど、いろいろと誕生している。

1,000円から始められる「PayPay証券」

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(画像=g-stockstudio/Shutterstock.com)

PayPay証券は、わずか3タップ((1)銘柄選択、(2)金額指定、(3)購入)で株取引ができるのが売りのスマホ証券だ。日本株はもちろん、米国株、積み株(株の自動積立て)、CFD(差金決済取引)も取引できる。最低売買単位に関わらず1,000円から有名企業の株を購入できるため、通常の取引であれば手が届かない企業の株を買うこともできる。

売買手数料が0.5%(米国株式の取引でNY市場閉場時は0.7%)とやや割高感はあるが、定額プランも用意されているので売買金額や取引回数によって使い分けたい。また、日本株・米国株ともに現在30銘柄のみしか取扱いがない点も少し気になるが、銘柄が多すぎると投資先を選別できないという人にとっては利点とも言えるだろう。

株式委託手数料0円の「STREAM(ストリーム)」

STREAM(ストリーム)は、従来型の株式委託手数料がいつでも、何回取引しても無料なのが特徴だ。

なぜ無料が実現できているかというと、スマートプラス社は株式注文を受けた際、東京証券取引所(東証)・東証立会外取引(ダークプール)の2ヵ所で価格が有利な市場で約定し、その差額分(半額相当)を会社の収入(取引手数料)とする仕組みになっているからだ。 銘柄ごとに最新ニュースや掲示板なども用意されているため情報収集ツールとしても活用できるほか、ユーザー同士で楽しみながら株取引を学ぶSNSのような使い方ができるのも特徴だ。

PayPay証券ほどの手軽さはないものの、手数料が無料でかつ情報収集も効率良く行えることから、投資を本格的に始めたい人は検討したい。

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おつりで投資ができる「トラノコ」

トラノコは、クレジットカードや電子マネーを使って買い物をした際に、疑似的に“おつり”が出る設定をすることで(例えば1,000円単位で設定すると、380円の買い物をした場合は620円がおつりとなる)、その分を自動で投資に回せるサービスだ。

日常の買い物が投資に繋がるため、意識せずに投資額を積み増すことができる。また、投資先は「安定重視」、「バランス重視」、「リターン重視」の3種類から選ぶだけで、地域ごとの株式や債券を組み入れ資産とする上場投資信託(ETF)に自動的に投資してくれるので管理の手間も省ける。

手数料は月額利用料300円の他に、運用報酬が純資産額の年0.3%、その他手数料などがかかる。運用額が少ないと手数料が割高となってしまう為、おつりの設定はできるだけ多く出るようにしておくのが望ましい。

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テーマで投資先が選べる「FOLIO(フォリオ)」

FOLIO(フォリオ)は、「VR」や「京都」、「寿司」などのテーマを選ぶだけで分散投資ができるサービスで、テーマ投資などと呼ばれている。それぞれのテーマはプロが選定した有望企業10社で構成されており、同じテーマでも一定のリスク分散が図れる。また10万円程度から始められることも特徴だ。個別株ではなく、気になるテーマや将来性が期待できる事柄に対して投資したい人にはオススメだ。

取引手数料は0.5%に設定されており、他のスマホ証券(投資アプリ)と同程度の水準だ。すぐに人気がなくなるようなテーマは選ばぬよう、常日頃から先見の明を持っておく必要がある。

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スマホ証券(投資アプリ)を使って投資のハードルを下げよう

投資は対面取引からネット証券に移り変わり、さらにはアプリで気軽に行える所まで来ている。投資に対するハードルが下がった今、投資を躊躇する理由はどこにもない。自分に合いそうなサービスを見つけ、まずは月1,000円からでも投資にチャレンジして、資産形成の楽しみを味わってもらいたい。

文・春美 悠(ファイナンシャル・プランナー)

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