「投資」という言葉に対して、どのようなイメージをお持ちでしょうか。そもそも投資とは、利益を得る目的で、資金を投じることです。もっとわかりやすく説明するなら、将来の成長が期待できる国や企業・産業にお金を提供して応援していくことといえるでしょう。

お金を増やすイメージだけが先行している投資ですが、投資とはそれだけのことではありません。たとえば、子ども達が社会の中で独り立ちできるように教育を受けさせることも、親からの子どもへの投資です。さらに自分自身を磨くためにお金と時間を使う「自己投資」も、その一つといえます。ここからは誰にでもすぐにはじめられる、自己投資について解説します。

自己投資とは?

自己投資
(画像=Shutterstock)

自己投資とは、スキルアップをしながら自分の能力を高め、教養を身につける内面磨きばかりを指すわけではありません。美容や健康への投資もその一つで、内容は多岐にわたっているのが大きな特徴です。つまり、お金には換えられない知識や経験といった大切な資産が将来、何倍にもなって自分に返ってくるものといえるでしょう。

自己投資は、身につけた一生ものの知識や教養によって自分の価値を高めることができます。それと同時にさまざまなチャンスが広がって、プライベートでも仕事の面でも自分自身を成長させることができる投資行動です。

自己投資と浪費の違い

誰もが日ごろ行なっていることでも、意識をすればすべてが自己投資になります。たとえば、友人とレストランで食事をしたり、休日に自宅やカフェなどで本を読んだりといったことも実は自己投資です。これらを通して気持ちがリフレッシュして、仕事の効率アップが期待できます。

ただし、自分自身にお金と時間をかけていることを意識しなければ、ただのムダ遣いに終わるでしょう。浪費に終わらないためにも、自己投資の特徴を知っておくことは大切です。自己投資は大きく分けると4つに分類できます。

・ 価値の高い自分へのご褒美
・ 趣味やお稽古ごと
・ 自分磨き
・ スキルアップ

たとえば最初は趣味程度で学んでいた英語が、レベルアップして仕事でいかせるようになったり、海外旅行先で現地の人とのコミュニケーションが取れるようになったりすることもあるでしょう。さらには、留学や海外就職といった道を目指すこともできます。

自己投資への予算を確保

自己投資とはいっても、どのくらいのお金を自分への投資に使っていいのかがわからない、という人もいるでしょう。総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)平成29年(2017年)」によると、独身世帯の教養娯楽費は、家計支出のうち11.4%という結果が出ています。金額にすると、1ヵ月に2万円前後です。

教養娯楽費の内訳は、英語などの外国語やパソコンなどを習ってスキルアップしたり、料理を習ったり、芸術や文化に触れたりするといった内容も含まれています。つまり、教養娯楽費を浪費にするのではなく、日々の生活の中で意識して、将来の自分のために使えば人生においての経験値をより高めることができるお金の使い方となります。

今まで何もしていなかったという人でも、これまでの生活を振り返ってみるとすでに自分へ投資していている人もいることでしょう。将来、何倍にもなって自分に返ってくるのが「自己投資」です。これからは、積極的に自己投資にかけるお金と時間を確保していきたいものです。

(提供:フィデリティ投信