投資商品の一覧を見ると、その種類の多さに驚く人も多いのではないでしょうか。そしてその中には国内だけでなく、海外の金融商品も含まれていることに気が付くことでしょう。

「日本の商品が数多くあるのに、あえて海外の投資商品を選ぶ理由とは?」「そもそも海外投資商品とはどのようなもの?」と、いざ投資を目の前にすると疑問に思う人もいるでしょう。今回は、そんな海外投資に関する疑問にお答えします。

そもそも海外投資商品とは?

海外投資
(画像=Shutterstock)

投資商品には株式、投資信託、外貨預金など、さまざまな種類があります。その中でも海外投資商品はその名のとおり、日本に住みながら購入できる海外の金融商品のことをいい、複数の株式や債券を組み込んだ海外投資信託、節税効果が期待できると人気の海外不動産などがあります。

そのほか、毎月一定額を積み立てる海外積立投資など、あえて国内の金融機関を経由せずに投資する方法もあります。シンガポールや香港といった、税制上の優遇が受けられる国や地域の金融商品を直接、購入する方法を「オフショア投資」と呼びますが、金融機関を経由しない分、手間という点で負担は大きくなるでしょう。

海外投資商品のメリット

海外投資商品の大きなメリットは、選べる金融商品が多いうえに、高利回りを期待できる商品が数多く含まれる点です。つまり、国内商品のみから選ぶよりも、リターンの高い商品を購入できる可能性が高くなります。さらに日本では投資収益に対して約20%の税率がかかりますが、海外なら国によって税率が低い、もしくはかからないことも少なくありません。これらはすべて収益というかたちで資産に反映されます。ただし海外では非課税となる場合でも、日本では納税義務が発生するケースもあるので注意が必要です。

加えて、外貨を保有して通貨を分散させることで、リスクを分散できるというメリットもあります。仮に将来、日本の財政が悪化して円の価値が下落した場合、資産が日本円のみだと財産が目減りしてしまいますが、日本円以外にも外貨で資産を持っていれば、日本円の価値が下落したときのインパクトを和らげることができるのです。

海外投資商品のデメリット

メリットがある一方で、当然ながら海外投資商品ならではのデメリットもあります。リスクでいえば、為替リスクとカントリーリスクがあるでしょう。カントリーリスクとは、その国でクーデターが起きるなど政治や経済の問題が発生すると、国の株価が暴落して損害を被る可能性があることをいいます。

海外投資商品では利益も外貨で受け取ることになるため、その時々の為替によって貨幣の価値が変動し、得られる利益が減る恐れもあります。とはいえ、これらはリスクを分散できるというメリットと表裏一体なので、一概にデメリットばかりとはいえないでしょう。

ほかにも、商品によっては日本の金融商品に比べて得られる情報が少なかったり、やりとりする過程で英語が必要となったりするなど、海外商品ならではの手間や労力が増える可能性もあります。

投資の可能性を広げる海外投資商品

海外投資商品には、日本商品とは異なるメリットもあればデメリットもあります。しかし、海外投資商品に目を向けることは、投資の可能性を大きく広げることにつながります。世界経済への関心をかき立てるきっかけにもなるでしょう。

海外投資商品に興味がある人は、まずは一度、プロに相談してみてはいかがでしょうか。相談することで、ぴったりの商品がきっと見つかるはずです。

(提供:フィデリティ投信