少額でも投資をすることで、自身のキャリアに良い影響が出る可能性があることを知っているでしょうか。しかも、投資は若いうちからはじめることが重要です。社会人になれば何かしらのキャリアをスタートさせるわけですが、キャリアと同じく投資も早いうちからはじめ、経験を積むことで成功を収める可能性が上がっていきます。キャリアと投資の本質的な共通点を知り、さっそく行動に移してみましょう。

キャリアも投資も「時間」が大きなカギ

投資とキャリアアップ
(画像=Shutterstock)

キャリア形成と投資の共通点は、どちらも「時間をかけたほうが良い」ということです。当然ながら、短期間でキャリアが形成できることはあまりありません。「勤務先で成果を上げて出世する」「実績や資格などを得てよりよい会社に転職する」など、どちらにしても、キャリアが形成されるには数年単位で時間を要することが多いでしょう。

投資についても同様です。投資で資産を形成するのは、長い時間をかけたほうが良い傾向があります。投資の神様的存在である米国の著名な投資家ウォーレン・バフェット氏も長期投資で財をなした一人です。コカコーラやIBMなど、長期的に業績が安定しており知名度の高い企業の株を持ち続けることで、莫大な資産を築くにいたりました。

このように、キャリア形成も投資も時間がかかるもの、かけたほうが良いものといえます。どちらも、時間を味方に付けられる若いうちからはじめることで大きなメリットを得られる可能性が高まるわけです。

キャリア形成と投資の共通点

キャリア形成と投資の共通点を改めて述べると、どちらも「万人に等しく与えられた時間を効率的に配分し、最大限のリターンをめざすこと」といえるでしょう。時間を投入してリターンを狙うわけです。チャレンジする中で失敗することもあるかもしれませんが、経験を積む中で成功する可能性は上がっていくことでしょう。

ただし、ここで注意したいことは、時間がたくさんあるからといって、手段と目的を混同して非生産的な活動に時間を費やしてしまわないことです。たとえばキャリアの場合、必ずしも「時間をかけて目の前の仕事をがんばる」ことだけがキャリア形成に直結していくわけではありません。

目的と期限を定めて、業務を委託できる部分は委託したりして、目的へ最短距離でたどり着くことを意識することが重要です。たとえば、キャリア形成であれば転職コンサルや有意義なセミナー参加などの自己投資、資産運用であれば投資信託といったプロの投資判断も目的へ最短距離で近づくための効果的な手段といえるでしょう。

キャリア形成と投資の相違点

NYダウはアメリカの株価指数であるのに対し、日経平均株価は日本の株価指数です。実は日経平均株価の求め方はNYダウと同じ方式に、日本固有の株式取引制度を加味した計算方法が取られており、銘柄225種を総合して平均化した数値が採用されています。したがって、日経平均株価の値動きはNYダウと連動することも少なくありません。

また、ニューヨークの証券取引所の終了時間は日本の朝6時(※サマータイムでは日本の朝5時まで) であるのに対し、東京証券取引所の開始時刻は朝9時です。ニューヨークでその日の取引が終了したあとに東京での取引が始まるため、ニューヨークでの価格が、その日の日経平均株価に影響を与えるケースが多いとされています。

NYダウを知れば、経済も投資もますますおもしろくなる!

共通点がある一方で、目的達成のための基本においてその2つには大きな違いがあることも覚えておきましょう。キャリア形成は「1点集中型」なのに対し、投資は「分散型」なのです。「1万時間の法則」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは、米国の著述家であるマルコム・グラドウェル氏が提唱したもので、「天才」と呼ばれる人々が1万時間にもおよぶ時間を集中的に練習に費やして、才能を開花させたことをさします。

つまり、キャリア形成には、時間を集中的に投じることが必要ということです。できる限り一つのことに集中し、それ以外のことは切り捨ててでも前に進むことが成功の確率を上昇させます。その意味で、自分を投じるべき「対象分野選び」はとても重要です。あまり見込みのない分野に集中しても、それこそ「時間の無駄」でしかありません。

それに対して投資は、「分散投資」が原則といえます。特定の商品だけではなく、複数の商品に分散して投資を行うことで、リスクを小さくできます。また、一度に大金を投じるのではなく、購入のタイミングを時間的に分ける「積立投資」といった手法なども有効といえるでしょう。

キャリア形成は「1点集中型」、投資は「分散型」で進めるのがポイントです。ただし、どちらにしても若いうちから時間を費やし、失敗を経験しながら少しずつ成功体験を積み重ねることが重要なのは変わりません。また、投資をはじめることで社会や経済の動きにも敏感になり、物事を俯瞰的に捉える目も養われます。これは、仕事でも必ず役に立つ資質の一つです。「時間」を味方に付け、キャリア形成と資産形成をはじめてみてはいかがでしょうか。

(提供:フィデリティ投信