23日に候補地決定、経済効果は2兆円
2025年に開かれる国際博覧会(万博)の開催地が、23日に決定する。有力な候補地である大阪に決まった場合には、関連株が大きくクローズアップされそうだ。
25年万博をめぐっては、フランスのパリが立候補を辞退。大阪のほか、ロシアのエカテリンブルグ、アゼルバイジャンのバグーとの争いとなっており、大阪開催が実現すれば1970年以来となる。会場設営やインフラ整備などに2000億円超が投じられる見込みで、経済効果は約2兆円と試算される。建設のほか、消費、娯楽関連など幅広い業種が恩恵を受ける。
関連株では会場となる大阪市の人工島「夢洲」の開発に絡み、関西ゼネコンの奥村組(1833)や高松コンストラクショングループ(1762)をはじめ、三井住友建設(1821)や青木あすなろ建設(1865)などにビジネスチャンスが広がりそうだ。
鉄道では近鉄グループホールディングス(9041)のほか、京阪ホールディングス(9045)は夢洲開発に絡めた鉄道延伸を計画している。70年万博に動く歩道やジェットコースターを提供したことで知られる舞台設備の三精テクノロジーズ(6357・(2))は、年初来高値の奪回を視野に入れている。
このほか、夢洲はカジノを含むIR(統合型リゾート)の候補地でもある。過去にカジノ関連として物色された杉村倉庫(9307・(2))や桜島埠頭(9353・(2))にも思惑が向かいそうだ。穴株としては大阪が地盤の不動産開発会社の燦キャピタルマネージメント(=サンキャピタ、2134・JQ)に注目。特区民泊を活用した宿泊関連施設の展開などで商機が広がる。(11月13日株式新聞掲載記事)
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