原油価格が下げ足を速めている。ニューヨークWTI原油の先物価格(期近)は10月3日に1バレル当たり76ドル台と4年ぶりの高値を記録したが、その後急反落、11月20日現在53ドル台とこの1カ月半の下落率は約30%に達している。ウォール街では世界経済の減速を危惧する声も聞かれるが、一方で一部メディアでは「原油価格の下落は景気減速を示唆しているわけではない」と報じているほか、いまこそ投資のチャンスとの意見が飛び出すなど市場関係者の反応は多様だ。
そこで今回は原油市況を取り巻く環境についてリポートしたい。