長期間にわたりこつこつと投資を続けることで計画的な資産形成を目指すのが投資の王道と言えます。人生100年時代と言われる今、資金が必要になってから慌てるのではなく、将来の具体的な目標のために長期投資を始める、という発想が必要なのです。

人生の大きなイベントに向けた長期投資

ターゲット・デート・ファンド
(画像=PIXTA)

人生において大きな出費が必要な時期というのはあらかじめ予想できます。そのイベントとは、結婚や住宅の購入、子供の教育費、中でも高額な入学金・授業料が必要な大学入学などがあります。予想ができない病気やケガ、働いていた会社の倒産や給与減などを考えると、なおさら計画的な資産形成が大切になります。

無事住宅ローンを完済しても、会社を定年退職した後に親の介護や子供の学費などの支払いが残るケースがあります。定年退職後は、これまで築き上げた自らの資産が、介護費や学費、さらには自分自身の長い老後生活を支える頼みの綱になります。

このように、将来の目標に向かっての資産形成は、一朝一夕、一獲千金を狙って行うものではなく、若い頃から長い時間をかけて、じっくり、こつこつ長期投資で行う必要があります。

長期投資なら複利効果、コスト安、時間分散が効く

長期投資には、下記のような効果があります:
(1)長期運用で得た収益を再投資に回すことで複利効果が働く
(2)短期的な値動きの急変動などの影響を減らした安定運用ができる
(3)長期保有することにより買付けコスト1年当たりの負担率を下げることができる
(4)長期間にわたって定額積み立て投資を行うことで「価格が安いときにも買うことができる」というドルコスト平均法が働き、収益向上が見込める

中でも、投資した資金をプロが運用してくれ、運用で得た収益もまた再投資に回してくれる再投資型の投資信託の場合、(1)の複利効果や(4)の時間分散効果が非常に効率よく働くので、長期保有してこそ、より大きな果実を手に入れることができます。

ターゲット・デート・ファンドへの投資で各ライフステージの目標達成を目指す

最近では、漠然とした未来のためではなく、将来の具体的な目標と時期のために長期投資する「ターゲット・デート・ファンド(TDF)」なども開発され、つみたてNISAなどでも気軽に投資できるようになりました。住宅購入、子供の教育費、子供の結婚資金、老後資産など10~40年後に必要な具体的な費用に備え、一人一人の人生に合わせた資産形成を行えるのがその大きな魅力と言えます。

TDFは運用期間を事前に設定し、まだ長い時間が残っている間は、ハイリターンが見込める株式や外貨建て金融商品への投資で、資産を大きく育てることを目指します。

そして、運用期限が間近に迫ってきたら、債券などより安定性の高い資産への投資比率を増やし、目標となる資金を着実に確保できるよう、時間経過に応じて運用比率を運用会社が投資家に代わり変えていく手法を採用しています。

各ライフステージにおけるリスク許容度や資金ニーズに合わせて、運用方針を変化させていくことで、「人生」という長く、起伏に富んだ時間に合わせた投資を行うためのツールが「ターゲット・デート・ファンド」なのです。

当然、長期投資ならではの複利効果や安定運用、さらに積み立て投資というファクターを加えることでドルコスト平均法という時間分散の効果も存分に発揮された資産運用を行えます。

人生をよりよきものにするためには、長いスパンで資産を築き上げていく長期投資の「知恵」と「技術」が必要なのです。

(提供:フィデリティ投信