要旨
- 5/20に内閣府から公表される2019年1-3月期の実質GDPは、前期比▲0.0%(前期比年率▲0.2%)と2四半期ぶりのマイナス成長になったと推計される。
- 海外経済の減速を背景に輸出が前期比▲1.8%の減少となったが、輸入が前期比▲3.5%と輸出以上に落ち込んだため、外需寄与度は前期比0.3%(年率1.4%)と4四半期ぶりのプラスとなった。一方、民間消費(前期比▲0.1%)、設備投資(同▲1.8%)の減少などから、国内需要が落ち込み、外需のプラスを打ち消す形となった。
- 名目GDPは前期比0.4%(前期比年率1.7%)と2四半期連続の増加となるだろう。GDPデフレーターは前期比0.5%、前年比0.3%と予測する。
- マイナス成長は小幅にとどまるが、2018年中のマイナス成長は大雪、台風、地震など天候不順や自然災害による影響が大きかったのに対し、2019年1-3月期は天候が比較的恵まれている中でのマイナス成長である。また、成長率のマイナス幅が小さい理由は国内需要の低迷を受けた輸入の落ち込みであり、内容的にも悪い。
- 日本経済は2018年に入ってから横ばい圏の推移が続いていたが、2018年度末にかけて実態として大きく悪化したと判断される。