伝える内容に合わせてフレーズを書き出す
「ステップ3」では、目標を達成するために、相手に伝えたい内容を考えます。そして「ステップ4」で、その内容を伝えるためのフレーズを書き出します。
英語で話してもらうと何を言っているのかわからないので、日本語で同じことを話してもらっても、やっぱりよくわからない、という人も少なくありません。同じ会社や業界の人でないと知らないことを前提にしていたり、ロジカルな説明になっていなかったりするからです。
そうならないよう、相手の立場に立って、どういう情報をどの順番で伝えるべきなのかを考えてください。
これは日本語で考えればいいのですが、考え方は、日本語で話すときと変える必要があります。「結論を先に言ってから、理由を三つ話す」という、英語の型に沿って考えるのです。
そして、それを英語に訳します。プレゼンであれば、自分が話したことに対する質問やリアクションも想定して、それへの答えも英語で用意しましょう。
書き出した英文は、どんどん使って身につけるべきですが、実際は想定通りにはいきません。アレンジしながら使わなければならないことがほとんどでしょう。それができるようにするためには、文法の基礎から学び直すべきなのか、語彙や表現の幅を増やせばいいのか、リスニングの能力を強化すべきなのか。現状と目標の間にどういう差があるのかがわかれば、勉強すべきことが見えてくるはずです。
小林真美(こばやし・まみ)
ビジネス英会話パーソナルトレーナー/研修講師
津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。外資系証券会社を経て、ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネスに留学し、MBA取得。帰国後、フォード自動車の金融子会社に入社し、豪州にあるアジア統括本部に財務マネージャーとして2年間勤務。その後、ジョンソン〔株〕、日本アルコン〔株〕で財務管理職を務め、外資系企業勤務は通算22年におよぶ。現在は会社経営者や管理職をはじめとするビジネスパーソンに、ビジネス英語の個人指導や企業研修を行なっている。著書に『出世する人の英語』(幻冬舎新書)などがある。(『THE21オンライン』2019年2月号より)
【関連記事THE21オンラインより】
・「英語の資格」は、結局、何を取ればいいのか?
・話すための瞬発力がぐんぐん伸びる「瞬間英作文」とは?
・英語×会計という 「スキルの掛け合わせ」が キャリアを切り拓いてきた