「ラグビーW杯」「バスケ国際大会」などイベント続々

株式新聞,スポーツ関連
(画像=PIXTA)

スポーツの世界3大祭典の一つ、ラグビー・ワールドカップ(W杯)が9月に日本で開幕する。日本人選手の活躍が目立つバスケットボールも中国でW杯が行われるほか、バドミントンの世界選手権も開催される。来年には東京五輪も控え、国内外で大型イベントが目白押しなスポーツ関連銘柄に改めて注目が集まりそうだ。

最も経済効果をもたらすスポーツイベントといえば五輪が断トツ(東京大会の予測は32兆円)だが、サッカーやラグビーのW杯も負けてはいない。例えば前回2018年のサッカーW杯ロシア大会は1.6兆円の規模になり、ラグビーも数千億円の市場を創出するとみられる。

日本政府が最近公表した経済財政運営の指針(骨太の方針)原案には、東京五輪などを機にスポーツ立国を目指す方針が盛り込まれた。12年時点で5.5兆円と試算されたスポーツ産業の市場規模を25年に15兆円へと広げていきたい考えだ。

日本人選手の活躍もこうした動きを加速する。サッカーでは、18歳の久保建英選手が日本A代表に初選出され、新たなスターの誕生が注目された。バスケットボールの渡辺雄太選手が日本人としては2人目となる米プロリーグのNBAデビューを果たしたほか、陸上でもサニブラウン・ハキーム選手が100メートル短距離で9秒台の日本記録を更新した。

8月末に中国で始まるバスケットボールのW杯に、日本は3大会ぶりに出場する。渡辺や八村塁といった若手選手の招集も見込まれ、大きな盛り上がりが期待される。バドミントンも、世界ランク1位(男子シングルス)の桃田賢斗選手が出場する世界選手権がスイスで8月に開幕するなど、今年はスポーツの夏になりそうだ。

スポーツバーのハブ(3030)は、サッカーW杯ロシア大会の時期に既存店売上高が急拡大した。今回のラグビーW杯では、40万人に達すると予想されるインバウンド(訪日外国人観光客)の取り込みを図る。

スポーツビジネスに強みを持つのが、PR会社のサニーサイドアップ(2180)。ラグビーW杯関連のイベントを手掛けた実績を持つ同社は、体操の白井健三選手や元プロサッカー選手のタレント前園真聖氏らのマネジメントでも知られる。5月には今6月期の連結営業利益予想を増額修正するなど、業績の勢いは強い。また、スポーツやアウトドアブランドのゴールドウイン(8111)は、ラグビー日本代表のオフィシャルサプライヤーだ。

地域振興に絡んでは、ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス(=ヒトコムHD、4433)の「スポーツツーリズム(スポーツ観戦観光)」への関心が高まる。同社は一般社団法人日本スポーツツーリズム推進機構のボードメンバーでもある。

スポーツとゲームを融合したeスポーツも盛り上がる。6月16日からは国内最大級のイベントが開催され、10月の国体にも初めて採用される。eスポーツ用のゲームソフトで有力なカプコン(9697)のほか、イベントを展開するエイベックス(7860)、専用パソコンのMCJ(6670・(2))をマークしたい。(6月14日株式新聞掲載記事)

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