要旨
- 政府は今年の5月15日に開催された未来投資会議で、希望する高齢者に対し70歳までの雇用確保を企業に求める高年齢者雇用安定法の改正案の骨格を示した。
- 政府が70歳雇用を推進する主な理由としては(1)労働力不足の問題の解決と、(2)社会保障の持続可能性の強化が挙げられる。
- 高齢者の働くインセンティブを引き上げるためにも、年齢を理由に高齢者が労働市場で差別されないように制度や意識を改善することが重要であり、そのためにも「同一労働同一賃金の原則」が高齢者にも適用される必要がある。
- また、すべての企業や個人に一律的に適用される定年制度より、企業や個人の状況に合わせたより多様な定年制度の実施を推進することが重要である。