不動産投資家として、新築物件だけを投資の対象としているケースは少ないかもしれません。ある程度の年数が経過した物件(=中古・築古物件)を購入して、家賃収入を得ている投資家が多いのではないでしょうか。中古・築古物件においては、「空室対策をいかにして行うのか」が重要です。具体的にどのような対策を行っていけば良いのか、築古物件を想定して本記事で一緒に考えてみましょう。

築古物件の課題とは?

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(画像=Sergey Nivens/Shutterstock.com)

築古物件を投資の対象とする場合には、どのような項目が課題として挙げられるのでしょうか。

・物件としての魅力が低い
ある程度築年数が経過している築古物件では、物件デザインや採用されている設備などが新築当時のままのケースが多い傾向です。そのため入居希望者にとって「物件としての魅力が低い」ということが課題となります。洗練されたシステムキッチンや安心・安全の防犯設備、トレンドをおさえた外観など、入居希望者が物件に求める条件はさまざまです。

築古物件では、こうしたニーズに追いつくことが難しい面があるのが実情といえます。

・空室が多い
上記と関連して、物件としての魅力が低い状況が続いているとすれば、入居率が低下することは自明の理といえるでしょう。空室率が多ければ、投資家にとってのキャッシュフローは悪化し投資として成立しません。築古物件投資においては、「どのように空室率を下げるのか」という課題と常に向き合うことが必要です。

具体的な空室対策とは?

築古物件において行うべき空室対策には、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。3つのポイントについて解説します。

・リフォーム・リノベーション
「物件の魅力を向上させる」という意味では、リフォーム・リノベーションは効果的です。時代に合った最先端の設備を部屋内・共用部に導入することによって、入居希望者を増やすことが期待できます。ただしリフォーム・リノベーションには多額の費用が必要です。仮に物件価値が向上したとしても、結果的に費用対効果が見合わないようでは投資を行う意味がありません。リフォームやリノベーションを実施するための費用がどの程度の期間で回収できるかは一つの指標となります。

これらを踏まえリフォーム・リノベーションを行う際には、綿密なキャッシュフロー計画を立てておくことが肝要です。

・初期費用を抑える
入居希望者にとって、入居に際しての心理的ハードルを下げる手段として「敷金や礼金などの初期費用を抑える」という対策は効果的です。ただし注意点もあります。例えば敷金をゼロ円にする場合、入居時は負担が軽減するため、入居者にとってはメリットです。しかし退去時に原状回復費用は必要になります。

そのため入居者にとって一部不利益を課す可能性があることは、トラブル防止の観点からも契約前にしっかり説明しておくことが重要です。

・仲介業者との管理契約
物件に入居希望者を多く呼び込むためには、的確なマーケティングと営業が必須です。いくら良い物件を抱えていたとしても、人々にあまり知られていなければ、意味がありません。不動産の仲介業者に物件管理を委託することにより、物件の日常的な管理業務をはじめ、募集活動も委託することができます。実際に現地で管理業務を行っている業者だからこそ、物件について熟知しており、入居希望者のニーズを反映させることも期待できるでしょう。

物件に合わせた空室対策を講じることが必須

築古物件だけではなく、投資物件全般の空室対策を行う上で重要になってくるのは、その物件の特性をつかんだ空室対策を行うことです。中でも、現状の物件の問題点を把握し、「より入居希望者のニーズにマッチさせるにはどうすれば良いのか」について対策を立てる必要があります。適切なマーケティングをしないまま行われる空室対策が奏功することは、少ないでしょう。

まとめ

築古物件の空室対策について解説してきました。具体的な空室対策は、本記事中で述べたようなものの他にも多くの方法が考えられるでしょう。しかし最も意識すべきなのは、「物件の課題を把握し、それをどのように解決するのか」という工夫を施すことです。(提供:YANUSY

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