ローン不要&少額で始められる方法も!

このような話を聞いても、「やっぱり1000万円単位の買い物は恐い」「何十年もかけてローンを返すのは負担だ」という人もいるだろう。そんな人に適した不動産投資の形もある。

「その代表格が、J-REITです。ファンド組成会社が多数の投資家からお金を集めて複数の不動産を取得し、その家賃収入から経費などを差し引いたお金を投資家に分配する、という金融商品です。投資対象となっている不動産には、ホテル、オフィスビル、倉庫、海外の不動産など、様々な種類のものがあります。J-REITは証券取引所に上場しているので誰でも購入できますし、数万円程度から気軽に始められるのも魅力です。上場の際に審査を受けているのも、安心できるポイントでしょう。一方で、株のように価格が変動するというリスクがあります」

また、一つの不動産について小口の投資家を多数募る、不動産小口化商品というものもある。

「こちらは金融商品ではなく、不動産特定共同事業法(不特法)という法律に基づいた商品です。こちらも、少額から低リスクで始められます。しかし、J-REITのように厳しい審査を受けているわけではなく、中には投資家への利益の分配が遅延したりするものもありますから、注意も必要です。やはり、どのような場合でも、リスクを知って投資判断をすることが大切です」

《取材・構成:林 加愛》
《『THE21』2019年9月号より》

午堂登紀雄(ごどう・ときお)
〔株〕プレミアム・インベストメント&パートナーズ代表取締役
1971年、岡山県生まれ。米国公認会計士。中央大学経済学部卒業。経営コンサルタントとして働きながら不動産投資を始める。2006年、不動産投資コンサルティングを手がける〔株〕プレミアム・インベストメント&パートナーズを設立。『ほったらかし不動産投資で月50万円稼ぐ!』(ダイヤモンド社)、『一億稼ぐ子どもの育て方』(主婦の友社)、『「できないことはやらない」で上手くいく』(WAVE出版)など、著書多数。(『THE21オンライン』2019年08月10日 公開)

【関連記事THE21オンラインより】
Q&Aでわかる!初めての不動産投資
キャッシュフローを理解して不動産投資を成功させよう
今こそコツコツ「収入複線化」して、将来不安を解消しよう!