(本記事は、技術評論社編集部の著書『かんたん スマホ決済 入門ガイド』=技術評論社、2019年9月26日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

大きく3つに分けられるキャッシュレス決済

キャッシュレス化
(画像=PIXTA)

1枚は持っていても損はないクレジットカード

キャッシュレス決済とひとえにいっても、その種類とサービス内容はさまざまですが、大きく分けて、クレジットカード、電子マネー、コード決済の3つが挙げられます。ほかにもデビットカード、プリペイドカードがあります。

クレジットカードは日本で最も普及しているキャッシュレス方法です。使える場所も多く、電子マネーや決済アプリを使うときにもクレジットカード情報の登録、つまりアプリとの紐づけが必要な場合もあるので、その重要性は高く、1枚持っていると便利です。

カード会社がユーザーの代わりに支払いを済ませ、あとで一括してユーザーに請求するというしくみなので、買った本人は後日、まとめてカード会社に購入金額を支払います。利用代金は、毎月4日、毎月10日など、クレジットカード会社ごとに決められた引き落とし日に1ヶ月分の利用額がまとめて引き落とされます。

すでに普及しているキャッシュレス決済

電子マネーは、Suicaやnanacoに代表されるサービス。現金で専用カードにチャージすると使えるようになる、お金のデータを記録して使うカードです。

デビットカードとは、預金口座と紐づけられたカードのことです。このカードで決済すると、代金が口座から即時に引き落とされるので、使い過ぎてしまう心配がありません。クレジットカードと同じくカード番号が発行されるので、ネットや店舗でクレジットカード払いとして利用できます。

プリペイドカードとは、あらかじめカードに現金をチャージし、その残高の範囲内で使えるカードで、感覚的には電子マネーと同じといえます。

またデビットカードとプリペイドカードも、キャッシュレス決済の一種です。

話題のコード決済の魅力はポイント還元にあり

そして、現在のキャッシュレス決済普及の火付け役となっているのが、コード決済です。

コード決済とは、スマホのカメラで店舗にあるQRコードを読み取る、もしくはスマホの画面に表示されるバーコードを店員に読み取ってもらうことで決済が完了するというもの。商品の購入代金は、アプリに紐づけられたクレジットカードや、事前にチャージした電子マネー(残高)から支払われます

コードの形態はQRコードとバーコードの2種類ですが、どちらを利用するかは決済サービスによって違います。

コード決済最大の魅力は、高いポイント還元です。PayPay(ペイペイ)であれば、銀行口座とアプリを紐づけてチャージした「ペイペイ残高」や「Yahoo!マネー」「Yahoo!JAPANカード」で支払った場合、利用額に対して1.5%分のポイントが還元されます。

今こそキャッシュレス決済を始めるチャンス

それに加え、現在の〝キャッシュレス戦国時代〟においては、さまざまなキャンペーンが打ち出されており、よりお得に買い物ができます。

たとえば、ペイペイでは、毎日10時~14時に食品スーパーで買い物をすると、決済金額に対して最大5%分のポイントが還元されるキャンペーンを行っていたり、LINEペイでは、毎月主に月末までの7日間にLINEペイで支払いをすると、決済金額の10~20%分のポイントが還元されるというキャンペーンも行っていました。

コード決済は、無料で使えるものばかり。アプリのインストールやユーザー登録さえすれば、ポイントがたくさん貯まります。

キャンペーンが乱立している〝キャッシュレス戦国時代〟の今こそ、コード決済を始めるチャンスです。

生活スタイルに合った決済サービスを使おう

毎日通う店で利用できるか確認

多種多様なサービスがあるキャッシュレス決済。電子マネー、クレジットカードのうち、最も利便性が高く、お得に使えるサービスは「支払う場所」によって異なります

キャッシュレス決済を始めるにあたってまず知っておきたいことは、支払いのタイミングには「先払い」「即時払い」「後払い」があります。実際に利用する前に自分にはどの支払いタイミングが一番使いやすいか確認しておくとよいでしょう。

自分に合った支払いのタイミングがわかったら、買い物はどこでするのか、日々の移動は電車か車かなど、生活スタイルに合った決済サービスを探しましょう。

というのも、キャンペーンによるポイント還元などが流行っていますが、ポイントを得るために自分の生活に合わない決済サービスを利用してしまうと余計なお金を使ってしまう恐れがあります。

ポイントを貯めるのもキャッシュレス決済の醍醐味ですが、まずは現状の生活に取り入れられるサービスから使いましょう。

たとえば、首都圏に住み平日は家と職場を電車で往復し、食事はコンビニメシになりがちなのであれば、電子マネーのモバイルSuicaがおすすめです。

また、日常の買い物はスーパーで済ませる機会が多いのであれば、ポイント還元度の高いクレジットカードと、スーパーのポイントカードを組み合わせて使うと、無理なく、そして得するキャッシュレス生活を始められます。

最もお得なキャッシュレス決済の組み合わせは、その人の生活スタイルによって違ってきます。どれがお得かではなく、自分に合った支払いのタイミングとキャッシュレス決済を知りましょう

かんたん スマホ決済 入門ガイド
技術評論社編集部(ぎじゅつひょうろんしゃへんしゅうぶ)


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