(本記事は、グレッチェン・ルービン氏の著書『人生を変える習慣のつくり方』文響社の中から一部を抜粋・編集しています)

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「成功者の真似だけ」は絶対するな

「二分割という過剰に簡略化した分類を推し進めると、何もかもが人工的で堅苦しくなり、最終的にはバカげたものとなる。一方、ある種の真実を具体化して分類すると、見て比較するという視点が生まれ、真摯(しんし)な調査に向けた出発点が生まれる」

アイザイア・バーリン
『ハリネズミと狐』

自分を知るというのは本当に難しい。望む自分のあり方や、自分が思う自分像に邪魔されて、現実の自分が見えなくなる。

わたしは、実は音楽がそれほど好きではないとなかなか気づかなかった。旅行したいともあまり思わない。動物にも興味がないし、食べものはごく普通のものを好む。どうして長年、こうした基本的な性質に気づかなかったのか? 振り返ってみると、そういうことをあまり考えたことはなかったし(音楽を好きでない人などいない、と当たり前に思い込んでいた)、苦手なことはいつか好きになると何の根拠もなく思っていた。そのうち旅行を好きになり、異国の料理を楽しめるようになると思っていたのだ。

自分はほかの人と大差なく、ほかの人も自分と大差がないとも思っていた。しかしながら、個々の違いはとても重要だ。習慣をつくるうえでも大きく影響する。たとえば、頭がいちばんすっきりしているのは午前中なので、頭を使う作業は午前にやるべきだというアドバイスをよく目にする。わたしもそれを習慣に「するべき」だと一度は考えたが、結局、これまでの習慣──メールのチェックや整理に1時間費やすことから仕事を始める──が自分には合っていると気がついた。わたしの場合、メールを片づけてからでないと、本格的に仕事に取り組むことができない。この習慣を変えようとしても、たぶんうまくいかなかっただろう。

人の性質のなかには、絶対に変わらないものがある。習慣を形成するときは、そうした性質を踏まえるべきだ。「ほかの作家と机を並べて書けば、一日の執筆量が増えるし、どちらが先に本を書き上げられるか競争できる」と思いついたところで、競争が苦手なわたしには意味がない。

習慣をつくるための貴重なエネルギーを無駄にしないためには、自分に合った習慣をつくる必要がある。「四つの傾向」という分類法を見つけたおかげで、人間の本質において重要な部分がわかるようになったが、この分類だけでは明らかにできない部分もたくさんある。そこでわたしは、もっと自分自身を知れるような問いを考えた。読みながら、自分はどの性質に当てはまるか考えてほしい。

ヒバリかフクロウか?

調査によると、朝早くから活発に行動する朝型タイプの「ヒバリ」は、夜型タイプの「フクロウ」とまったく違うという。たいていの人は両者の中間に分類されるが、少数ながら、ヒバリとフクロウは確実に存在する。ヒバリとフクロウでは、生産性が高まる時間帯やエネルギッシュになる時間帯が異なる。

わたしはヒバリで、寝るのも起きるのも早い。フクロウはその反対だ。わたしはずっと、フクロウでも早く寝る努力をすればヒバリになれると信じていた。ところが、調査によると、その性質は生まれつきのものだという。また、遺伝子に加えて年齢も大きく関係する。幼いときはヒバリになりやすく、青年期ではフクロウになりやすい(フクロウになるピークの平均年齢は、女性が19.5歳、男性が21歳)。そして高齢期になると、またヒバリに戻る。

興味深いことに、ヒバリはフクロウに比べて幸せを感じやすく、身体も健康で人生に対する満足度が高いという。この結果は、社会がヒバリのほうに都合がいいということも関係しているだろう。フクロウが眠る時間はヒバリよりも遅い。会社や学校、それに小さな子どもの一日がスタートする時間は朝早いため、フクロウの睡眠時間は短くなり、毎日が大変になる。

習慣を形成しようとするときは、自分が何型かを考慮したほうがいい。なかには、朝型、夜型、中間型のどれに自分が当てはまるか気づいていない人もいる。友人のひとりはこんなことを言っていた。「朝4時に起きて瞑想(めいそう)をしたの。そしたら、スイッチが入ったみたいに生活が一変したわ。いまでは毎晩、9時か9時半には寝て、朝4時に起きる。わたしにはこのリズムが合ってるみたい」。

長距離ランナー、短距離ランナー、先延ばし屋のどれか?

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職場での習慣となると、仕事の進め方の違いが大きく影響する。わたしは長距離ランナーだ。ゆっくりと着実に仕事を進めていくタイプで、期限というものを毛嫌いしている。期限があっても、早めに終えてしまうことがほとんどだ。ロースクールでは、卒業までに相当長い論文を2編書き上げないといけなかったが、わたしは1年めの終わりに2編とも書き上げた。

一方、短距離ランナーは、短い時間に一気に集中して作業することを好む。思考を研ぎ澄ますため、敢えて締め切りギリギリまで待ってとりかかる。短距離ランナータイプの人から、こんな話を聞いたことがある。「スピーチをすると決まっていても、事前に準備したことは一度もない。出席者が席に着くと、わたしは何の用意もないまま壇上へ向かう。スタッフはいつも焦るが、そういう状態になったときにアイデアが浮かぶ」。また、別の短距離ランナータイプの人は次のように言っていた。「わたしは、それだけに没頭できる短期のプロジェクトが好き。仕事がスムーズに進むし、集中力も維持できる。いろいろなことを同時に進めようとすれば、結局は余計に時間がかかる」。

短距離ランナーと長距離ランナーは、自らの仕事の進め方に満足していることが多い。だが、先延ばし屋は違う。先延ばし屋は、一見すると短距離ランナーに似ている。締め切り間際にならないととりかからないという点は同じだが、両者はまったくの別ものだ。短距離ランナーは、締め切りのプレッシャーによって頭が冴えるという理由から、敢えてギリギリに作業することを自ら選んでいる。一方、先延ばし屋は締め切りのプレッシャーが大嫌いで、余裕をもってやっておけばよかったと後悔しながら取り組む。短距離ランナーと違い、終わらせていない仕事があることに後ろめたさを感じるため、楽しいことや有意義なことに時間を使えない。また、やらないといけないことから目をそらしたくて、別のことで自分を忙しくする場合もある。

短距離ランナーは長距離ランナーのことを「遅い」と言い、長距離ランナーは短距離ランナーのことを「無責任」と言うが、仕事の進め方に正解はない。ただし、先延ばし屋の場合は、着実に仕事をする進め方に変えたほうが幸せになる。

買い控えタイプか、買いすぎタイプか?

買い控えタイプの人は、買い物に出かけることも、買うことも嫌いだ。一方、買いすぎタイプの人はどちらも大好きだ。わたしは正真正銘の買い控えタイプで、できるだけ買う時期を遅らせようとする。冬のコートや水着などは、必要な時期が終わりかける頃になって慌てて買うことがほとんどだ。また、用途が限定されているもの(ハンドクリーム、レインブーツ、フェイシャルティッシュなど)を買おうとは思わない。何かを買おうと思っても、結局は「また今度にしよう」や「買うほどではない」と思い直す。買い控えタイプは買い物があまり好きでないため、良い習慣を維持するのに役立つ機器やサービスでも買いたくないと思うことが多い。

それとは対照的に、買いすぎタイプは自ら理由を探してものを買う。オフィスの備品やキッチン用品、旅行用品などを見ると、「いつか役に立つ日がくる」と自分に言い聞かせながら大量に買いおきする。習慣を形成しようとするときも、良い習慣の維持に役立ちそうだと思えば、機器やサービスをどんどん買う。

ジョギングを始めると心に決めたとしよう。そうすると、買い控えタイプは「わざわざジョギング用のシューズを買う必要はない。前からあるテニスシューズを履けばいい」と考える。買いすぎタイプは、「ジョギング用のシューズを買わないと。予備にもう一足買ったほうがいいな。それから、歩数計や怪我をしないための本も必要だ」と考える。

自分がどちらのタイプかを知っておくと、良い習慣を身につけるために買うべきか、または買わないべきかの判断がしやすくなる。買い控えタイプの人は、「良い習慣の維持につながることへの出費は価値がある」と覚えておいたほうがいい。そして買いすぎタイプの人は、「ものを買うだけでは良い習慣は身につかない」と覚えておいてほしい。

「減らしたい派」か「増やしたい派」か

いつでも物足りなさを感じていたい「減らしたい派」と、いつでも満たされていたい「増やしたい派」がいる。減らしたい派は、「(何かが)ない」ということに魅力を覚える。空っぽの状態、何もない床や棚、ごくわずかな選択肢、たっぷりとスペースの空いたクローゼットなどを好む。わたしはこのタイプで、ものを増やすよりも少なくすることのほうに喜びを感じる。うるさい音が聞こえたり、大量のものを目にしたり、一度にたくさんのことが起きたりすると、とたんに嫌気が差す。

増やしたい派は、「たくさんある」ということに魅力を覚える。溢れんばかりの状態、何かが増えること、品数が豊富、棚いっぱいにものが詰まっている状態などを好む。彼らはどんなときでもあり余るものを求める。また、少々賑やかなほうが好きで、収集を楽しみ、幅広い選択肢を好む。

減らしたい派と増やしたい派とでは、成功する環境も異なる。たとえば、減らしたい派の人は、静かで装飾品の少ないオフィスのほうが仕事が捗はかどるが、増やしたい派の人は、活気があって目をひくものがたくさん置いてあるオフィスを好む。以前、とあるIT企業を訪れたとき、オフィススペースの装飾コンテストが開催されていて、天井からぶら下がって仕事をするスタッフまでいた。楽しいコンテストだったに違いないが、わたしは正直「ここでは絶対に働けない」と思った。

習慣を変えるとなると、減らしたい派は、ものをなくすことやまとめることを考えがちだ。だから、ケーブルテレビを解約する、ネットショッピングをやめるなど、倹約につながることを選びやすい。増やしたい派は、ものや選択肢を増やすことを考えがちなので、フリーになる、投資を学ぶなど、お金を増やすことを選びやすい。

終わらせたがりか、始めたがりか?

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文字どおりの意味でも、比喩(ひゆ)的な意味でも、終わらせることが好きな人もいれば、始めることが好きな人もいる。終わらせたがりは、取り組んだ作業を終わらせるときの感覚が好きで、シャンプーを最後の1滴まで使い切る。始めたがりは、新しいことを始めるときにワクワクするタイプで、新品の歯みがき粉の封を切るときに喜びを感じる。

わたしは終わらせたがりで、夫のジェイミーは始めたがりだ。キッチンの戸棚にグラノーラを4袋入れておいたら、夫にすべての封を開けられた。終わらせたがりのわたしは、パックに入った卵の最後の1個を使うときに一種の達成感を覚える。また、何かが壊れたり、すっかりくたびれたりしたのを見たときも、終わりを迎えたと感じて奇妙な満足感を覚える。

一方、始めたがりの法学部の教授はこんなことを言っていた。「わたしは絶えず、新たな記事を書き始めたり、講義の案を書いたりしている。だから、最後まで書き上げていない草案が山のようにある。ついでに言うと、冷蔵庫のなかには、封を切ったマスタードの瓶がいくつもある」。

終わらせたがり、始めたがりのどちらなのかを把握しておくと、自分の傾向に適した習慣を形成できる。わたしがブログを定期的に更新する習慣をつけたいと考えたときは、ブログを一つ開設し、週に6日更新した。一日に一度更新したら、それで完了だ。一方、始めたがりの友人は、300以上のURLを買い、12のサイトを維持しながら、つねに新しいサイトの開設を検討している。始めたがりの彼にとっては、そのやり方が適しているのだ。わたしが通っているジムは筋力トレーニングに特化していて、わたしはいつもウエイトトレーニングを20分行う。そのジムでは、ウエイトを上げる以外にできることは何もない。わたしはそこが気に入っているのだが、始めたがりの人は、さまざまなエクササイズができるジムのほうを好むかもしれない。

終わらせたがりは自分の「終わらせる」能力に注目するので、新しい習慣をつくることには慎重になりすぎるところがある。それに対して始めたがりは、新しい習慣をつくることを楽観視しすぎるところがある。

保守的か、新しもの好きか?

わたしは間違いなく保守的の部類に入る。気にいった本や映画は、何度も繰り返し楽しむ。食事もほぼ同じものばかり食べている。一度訪れたことのある場所を再訪するのも楽しい。新しいことをするのが楽しいと感じる人とは大違いだ。

保守的な人の場合、習慣が慣れ親しんだものになるほど続けやすくなる。ロースクールに通い始めた当初、わたしは図書館が苦手だった。だから、図書館に行くたびに館内を何回か歩きまわり、その場所に慣れてからでないと勉強できなかった。ブログを始めたときも、投稿の仕組みに慣れなくて不安だった。でも、毎日更新するうちにしだいに慣れて、「難しいこと」から「機械的にできること」へと変わった。

新しもの好きは、習慣らしくない習慣ほど進んで取りいれられるようだ。「毎日同じ顔ぶれでは新鮮味がなくなるので、週に一度は別の支店で仕事をします。ちょっとした変化が生まれますよ」とある男性は言っていた。新しもの好きの人は、我慢して機械的に続けながら習慣を身につけるよりも、短い期間に集中して行うほう(30日間チャレンジなどの)が向いているかもしれない。ブログの読者からも次のようなコメントをもらった。「わたしは、うまくいく前提で新しい習慣の形成を計画することは大好きなのですが、続いた例ためしがありません。同じやり方で同じことをするというのを、身体が拒むみたいです。でも、新しいことに挑戦するときは、最高の気分になります」。

上昇派か、回避派か?

心理学者のトーリー・ヒギンズとハイディ・グラント・ハルバーソンは著書のなかで、人は自らの目的を「上昇」か「回避」のどちらかに偏らせてとらえると述べている。

上昇派の人は、達成、成長、獲得といったことに目を向け、より多くの愛情、賞賛、喜びを得ようとする。目標の追求に対して熱心かつ楽観的なのが彼らの特徴だ。それに対し、回避派の人は、義務を果たす、損失を防ぐといったことに目を向け、危険、痛み、批判を最小限に抑えようとする。障害や問題が起こらないかと絶えず気を配るのが彼らの特徴だ。

良い習慣と悪い習慣は、鏡に映る姿のように対称的な存在だ。たとえば、「ジャンクフードをやめる」というように悪い習慣をやめれば「食生活を改善する」ことになるし、「睡眠時間を増やす」という良い習慣を身につけたいなら、「遅くまで起きているのをやめる」ことになる。上昇派の人は、「よりよい環境のため」にリサイクル活動に取り組む。一方、回避派の人は、「罰金を課されないため」にリサイクル活動を行う。どちらの主張に共感を覚えるかは人によって違うので、何かを習慣にするときは、自分に合ったとらえ方で習慣を受けとめるとよい。

堅実か、大胆か?

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習慣を身につけようとするときは、無理なくできることから始めるとうまくいく。些細(ささい)なことでも確実に積み重ねていけば、続けていく自信が生まれる。影響力のある行動について研究するB・J・フォッグは、そうした積み重ねを「極小の習慣」と呼ぶ。スクワットを1回、本を1ページといった小さな一歩から始まって、それらを積み重ねていけば、習慣の定着につながる。ゆっくりと小さな勝利を積み重ねているという事実は励みになる。だから、長く続きやすい。新しい習慣は、変化を小さく抑えることで続けやすくなる。一気に大きく変えようとして燃え尽きる、といった心配もない。それに、小さな一歩を続けていると、それがしだいに生活パターンの一部として定着する。習慣を身につけるための習慣は、身につけたい習慣そのもの以上に価値があるのだ。

たとえば、毎日の支出を計算する習慣を身につけたいとしよう。その場合、毎日の支出を記録する習慣は、どの計算よりも価値がある。最小限の変化を習慣として維持することが、身につけたい習慣を保護し、強化することになるのだ。わたしは1行でもいいから毎日必ず書く。そうやって、毎日の執筆の習慣を守っている。高校時代に走る習慣をつけようと思ったときは、通りの家を3軒通りすぎて戻ることから始めた。それを何度か繰り返したら、次は4軒通りすぎて戻る。そうして続けていくうちに、最終的には数キロ走るようになった。無理なくできる小さな一歩から始めたおかげで、習慣として定着するまで走り続けられたのだ。

とはいえ、大きなことを望むほうが新しい習慣が身につきやすい、という人も間違いなく存在する。そんなわけがないと思うかもしれないが、小さな変化より大きな変化のほうが簡単な場合もあるのだ。変化のスピードがあまりにもゆっくりだと、新たに身につけようとしている習慣への興味を失ったり、苦痛にしか感じなくなったり、結局何も変わらないと投げやりになったりする恐れがある。

一方、大きな変化が起こると、その習慣を自分のものにしたいというエネルギーや意欲が生まれる。スティーブ・ジョブズはかつて、「漸進(ぜんしん)的な改善はとても素晴らしいことだし、わたしにもそういう経験はある。でも、心を惹かれるのはいつだって革命的な変化のほうだ。理由はわからないが」と言っていた。わたしもそのとおりだと思う。そういえば、大学時代のルームメイトのモットーも、「一気に全部やる」だった。

さて、自分のタイプは把握できただろうか。こうしたタイプ分けとは別に、たった一つの思いがけない質問で、自分の知られざる一面が露(あら)わになることもある。たとえば、「何かあったとき、周りを責めようとしますか? それとも自分を責めますか?」といった問いを投げかけられると、違った視点から自分自身を見つめることができる。自分の理解をさらに深めるのに役立つ質問を以下にまとめた。

好きな時間の使い方について
・ いちばんやる気がみなぎるのはどの時間帯? 自分がハイになるのはどんなとき?
・ つねに忙しい状態とあまり慌ただしくない状態、どちらが好き?
・ あまり役に立つとも刺激的とも思えないのに時間をとられていることは何?
・ 友人と一緒の時間とひとりの時間、どちらのほうが好き?
・ 楽しみにしていることをカレンダーの予定にいれている?
・ 退屈せずに何時間でもできることは何?
・ 10歳のときに毎日(または毎週)楽しみにしていたことは何?
価値をおくことについて
・ 時間、お金、労力。どれを節約できるのがいちばん嬉しい?
・ 他人と違うことを気に病むタイプ? それとも楽しむタイプ?
・ 自分にとって重要なことよりも、他人にとって重要なことのほうに多くの時間を使っている?
・ 好きなことに使えと言われて5万円渡されたら何に使う?
・ 専門家の意見を聞きたい? それとも自分で考えて答えを出すほうが好き?
・ 何かをするときにお金がかかると、熱意は高まる? それとも冷める?
・ 子どもが自分と同じ道に進むと嬉しい?
いまの習慣について
・ 悪癖がつい出てしまうのは、誰かと一緒にいるとき? それとも自分ひとりのとき?
・ 魔法の力で習慣を一つだけ変えられるとしたら、どの習慣を変えたい?
・ 周囲の人に自分の習慣を一つだけ変えられる力があるとしたら、彼らはどの習慣を変えると思う?
・ いまの自分にある習慣で、自分の子どもにも身につけてもらいたいもの、身につけてもらいたくないものはどれ?

わたしは、「楽しみにしていることをカレンダーの予定にいれている?」と自分に問うまで、自分の趣味を維持できているのは読書会のおかげだと気づいていなかった。わたしは三つの読書会を開催しているが、うち二つは児童文学が対象で、一つは大人向けの小説が対象だ。この三つの存在が、「身につけたい七習慣」のいくつかを強化してくれていた。まず、本を読む時間が増えた(「リラックス上手になる」)。それから、わたしはお気に入りの本ばかり繰り返し読みがちなのだが、読書会のおかげで読んだことのない本を読む機会が増えた(「先延ばしをせずに多くのことを成し遂げる」)。そして、新しい友人が増え、定期的に彼らと一緒に何かをする機会が増えた(「人(社会、世界)とのつながりを深める」)。

習慣について研究していると、「いちばん身につけるべき習慣はどれ?」と、まるでみんなが行くべき一つの道があるかのように尋ねられることが多い。創造性や生産性を養うのにどれが最適な習慣かということについて白熱した議論はいくつもあるが、作家のメイソン・カリーが161人の作家、作曲家、芸術家、科学者、哲学者らの毎日の習慣を綴った『天才たちの日課』を読むと、はっきりしていることが一つある。優秀な人が身につけている習慣は個々によってまったく違うが、自らに適した習慣を熟知し、それを維持するために多大な努力をしていることは全員に共通している。

早朝から仕事にとりかかる人(村上春樹)もいれば、夜遅くまで仕事をする人(トム・ストッパード)もいる。静かに単調な日々を送る人(チャールズ・ダーウィン)と、どんちゃん騒ぎの毎日を送る人(トゥールーズ・ロートレック)。永遠に先延ばしにする人(ウィリアム・ジェームズ)、毎日決まった時間に仕事をする人(アンソニー・トロロープ)。静かな環境で作業する人(グスタフ・マーラー)、忙しく何かをしながら作業する人(ジェーン・オースティン)。お酒を大量に飲む人(フリードリヒ・シラー)、コーヒーを大量に飲む人(キルケゴール)。一日に何時間も執筆する人(H・L・メンケン)、一日に30分しか書かない人(ガートルード・スタイン)。このように、習慣は見事にバラバラだ。

自分にとっても、自分以外の誰かにとっても、魔法の方程式というものは存在しない。誰かの習慣を真似したところで、たとえそれがいちばん優れた習慣であったとしても、創造性や生産性は高まらない。創造性や生産性を高めたいなら、自分の性質を知り、自分にとっていちばん効果的な習慣はどれかを知る以外に道はない。

人生を変える習慣のつくり方
ルービン・グレッチェン
作家。キャリアのスタートは法律家で、アメリカ初の女性連邦最高裁判事サンドラ・デイ・オコーナーの書記官を務めていたときに、作家になりたいと気付いて転身した。作家となってからは、習慣、幸せ、人間の本質を追求し、世間に大きな影響を与えている。著作は多岐にわたり、なかでも『The Happiness Project』(『人生は「幸せ計画」でうまくいく!』)はアメリカでミリオンセラーとなり、30カ国語以上に翻訳された。習慣や幸せについて探求したことを報告するブログやポッドキャストも人気で、本だけでなくオンライン活動のファンも多い。彼女のポッドキャスト番組は、iTunesの「2015年ベスト番組」に選出された。また、彼女自身も、アメリカでもっとも尊敬を集める女性司会者として知られるオプラ・ウィンフリーにより、「2016年オプラが選ぶスーパーソウル100」に選ばれている

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