(本記事は、小林正弥氏の著書『最速で10倍の結果を出す 他力思考』プレジデント社の中から一部を抜粋・編集しています)

自分で頑張る人ほど、不幸な、貧乏暇なし地獄に陥る現実

最速で10倍の結果を出す 他力思考
(画像=Webサイトより※クリックするとAmazonに飛びます)

私は現在、ビジネス教育者として、教育スクール事業の経営や執筆活動を行いながら35歳で1億円プレイヤーを達成し、月の半分は海外を訪れています。

そもそも、平凡な私がなぜ35歳で1億円プレイヤーになれたのか?

なぜ、毎月2週間も海外に行けるのか?

その秘密をお伝えましょう。

今からさかのぼること、約2年前の話です。

ウエディングプランナーとして働いていた女性(現在の妻)にお付き合いを申し込んだ私は、半年間の交際をする中で結婚を意識し始めました。

(結婚を意識してもらうにはどうしたらいいか……)

しかし、いくら自分の頭で考えても妙案は浮かびません。

自分で考えるのをやめて、彼女に直接聞けばいいとひらめいた私は、デートの当日、次のような質問を投げかけました。

「なんでもできるとしたら何がしたい?」

すると、妻からこのような答えが返ってきたのです。

「新婚旅行で世界一周したい!!」

さらに間髪入れず、

「本当に叶えてくれるの?」

と念を押されました。

妻のあまりの勢いに飲まれた私は、つい反射的に「も、もちろんだよ……」と答えてしまいました。

とはいえ、当時の私は、今のようにゆとりあるものではありませんでした。

当時、中小企業の集客支援コンサルタントとして、休みもないほど仕事に追われ、全国のクライアント先を駆けずり回っている状況でした。

さらにいえば、結婚の数年前には、業務委託の仕事がゼロになり、交通費なし、時給900円のラーメン店で皿洗いのアルバイトをするほど追い込まれていて、当時ようやくその苦境から脱しつつある最中でした。

「どうしたら、妻を世界旅行に連れて行けるほどの経済的自由を実現することができるのか?」

自問自答を繰り返す中で、ある日、先輩経営者から次のようなことを言われました。

「コンサルタントというのは所詮、他人のふんどしで相撲を取る仕事。ただの高額人材派遣だな。そのうち価値がなくなってゼロ円になる。いつか体にもガタが来るだろうから、今のうちに手を打たないとまずいよ」

あまりに的を射すぎていて、返す言葉もありませんでした。

しかし、この先輩経営者からのひと言が、私の人生を変える劇薬となったのです。

「自分の頭や手足を使って頑張る『自力思考』には限界がある。収入、時間、場所、成長、すべての面で自由になるには、他人の力を借りるほかない」

スイッチの入った私は、ここから働き方を180度変えました。

具体的には、自分の力だけで頑張る「自力思考」をやめ、他人の力や応援を借りながら、自分を超えた目標を達成する「他力思考」にマインドシフトしたのです。

すると、わずか半年で働く時間は半分になり、収入は3倍に。妻と約束した世界一周旅行を果たしたばかりか、自身の目標であった1億円プレイヤーまで達成することができたのです。

「他力思考」に切り替えれば「必要なものはすべてある世界」に変わる!

ではここで、「自力思考」と「他力思考」の定義について紹介しましょう。

自力思考7つの特徴
(1)自分の頭を使う:アイデアを自分だけで考え、行き詰まる
(2)自分の時間を使う:自分の時間だけを使って、休みが1日もなくなる
(3)自分のお金を使う:自分の予算内で小さなことをやる
(4)自分の手足を使う:誰かの代行業務で忙殺される
(5)自分のエネルギーを使う:自力でなんとか頑張り、疲れ果てる
(6)自分の人脈を使う:いつも同じ人たちと付き合い、新しい出会いやチャンスがない
(7)自分のモノを使う:仕事のツールは自分で購入。古くなったら買い換える

自力思考で働いていた頃の私は、どんなに頑張っても努力と報酬が比例しませんでした。

限界まで働き、倒れ、また休みなく働く、というラットレースの繰り返しで、過労のため倒れてしまったこともありました。

しかし、「他力思考」へと考え方を変えてから、世界が全く違って見えました。競争という殺伐とした世界から、分かち合いの幸せな世界に変わったのです。

そして、すべてとつながり、「必要なものは全部ある」という感覚に包まれるようになりました。

このように、私に幸せをもたらしてくれた「他力思考」の定義は次の通りです。

他力思考7つのポイント
(1)人の頭を使う:自分の頭だけでなく、成功した人に知恵を借りる
(2)人の時間を使う:ブログやYouTubeで発信し、相手の時間を使って、価値提供する
(3)人のお金を使う:採用・教育にお金を使わず、コミュニティメンバーから受講料を受け取り、自立型組織をつくる
(4)人の手足を使う:代行型から教育型に切り替え、自分の手足は動かさない
(5)人のエネルギーを使う:成功者の自信を借りて、新しいことに挑戦する
(6)人の人脈を使う:影響力のある人からキーマンを紹介してもらう
(7)人のモノを使う:書籍はデキる先輩からあえて借りる。ビジネスは基本的にgoogleの無料ツールを使う

他力思考になるための具体的な方法や活用の仕方については、このあとの本文に譲りますが、私は「他力思考」をきっかけに3年で、念願の1億円プレイヤーになることができました。

また、3冊の書籍を出版し、全国の読者とつながることもできました。

おかげさまで、今は各業界のトップランナーと毎月対談し、知的好奇心が刺激される日々を過ごしています。

そして今、自力思考マインド一杯で「好きなことで食っていけるほど世の中甘くない!」と信じていた自分に言ってやりたいです。

「嫌いなこと、苦手なことは、全部人にお任せしていいんだよ」と。

「他力思考」を使うと、どうなるのか?

ただ、他人の頭と時間を使うと言われても、いまひとつピンとこない人も多いでしょう。そこで、他力思考に切り替えたことをきっかけに、圧倒的結果が出るようになった人たちの事例をいくつか紹介します。

●上司の力を借りて出世した会社員Aさん(人の頭・時間・手足)

上司の力を使って、入社直後にトップセールスマンになった営業職Aさん。

新入社員だったため、セールストークに自信が持てないと自覚したAさんは、自力で売るという考えから一旦離れて、上司に同行してもらって売ることを思い付きました。

「すごい上司がいるので、一度会ってください!」と、上司とともに営業先を訪れ、次から次に契約を決めていきました。同行営業で上司の営業術を学び、自身の営業力も飛躍的に向上。

今では部下を束ねる営業マネージャーとして活躍しています。営業に他力を活用した事例です。

●代行サービスを活用して起業したBさん(人の頭・手足)

子供との時間を大切にしたいと思い、自宅起業でお金と時間の自由を手に入れたBさんでしたが、当時は、時間もなければ、アイデアもない状態でした。

そのような中、家事代行サービス、シッターサービスを活用して時間を捻出。起業で活躍している先生に師事し、今は物販で成功を収め、仕事、子育て、旅行をバランスよく楽しんでいます。起業と子育てに他力を活用した事例です。

●クラウドファンディングでプロジェクトを立ち上げたCさん(人のお金)

「子育ての分野で世界的に有名な講師を呼びたい!」と立ち上がった女性起業家のCさん。クラウドファンディングで資金調達したところ、友人知人がSNSで告知。

シェアがどんどん広がって、あれよあれよという間に目標金額に到達し、プロジェクトを成功させました。

お金が夢を叶えるのではなく、夢がお金を引き寄せた事例です。

●お客様の紹介でトップセールスになれたDさん(人の人脈)

「紹介マーケティング」で1億円プレイヤーになったプロセールスマンのDさん。独自の紹介の仕組みをつくり、お客様の信頼を借りて、次々と「紹介」で新規顧客開拓に成功。紹介者の信頼を担保にほぼ100%契約になり、断られることなく、業績を伸ばし続けています。営業に人脈を活用した事例です。

●先生が教えなくても成績が伸びる学習塾の経営者Eさん(人の時間)

「自分で勉強できる子が育つ」をテーマに、独自の教育プログラムを提供する学習塾経営者のEさん。

オンライン授業を活用し、自宅での学習サポートを中心に、子供が自分で勉強できる仕組みを提供しています。先生の働く時間を延ばすのではなく、生徒の学習時間を活用した事例です。

「他力思考」は、自分を超えた夢が実現できるようになる魔法の翼

大事なことを、ここでもう一度お伝えます。

「自力思考」から、「他力思考」に切り替えること。

あなたが自力思考を続ける限り、あなたの望むような結果を出すことはできません。なぜなら、1日24時間、1年365日は誰がどうやっても増やせないからです。

また、自分の頭で考えるということは、「過去の延長線上」で答えを出そうとしていることであり、過去の延長線上では、現状を打破するようなビッグアイデアは生まれません。

つまり、「自分の頭と時間」をいくら使ったところで、自力には限界があるのです。

そこで、本書では、すでに結果を出している人の「頭を使い(知恵や経験をお借りし)」、自分以外の人の「時間を使う(協力していただけるようにする)」「他力思考」について紹介していきます。

「1馬力で結果を出そうとする」のではなく、「100馬力を使って結果を出す」、そして頑張らない、楽しい目標達成法です。

この思考法では、特別なことをする必要はありません。また、お金がかかることもありません。

いつもあなたがやっている考え方を少し変えてみるだけ。それだけであなたの視野は広がり、現状は大きく変化していきます。

さあ、力を抜いて、他人に委ね、高く、遠くへ飛んでいく自分を意識してみましょう。

本書で紹介したいくつかのノウハウを試すだけで、あなたが今より頑張らないで、何倍もの結果が出せるようになることをお約束いたします。

最速で10倍の結果を出す 他力思考
小林正弥(こばやし・まさや)
ビジネス教育者、作家。株式会社教育スクールビジネス研究所代表取締役1983年、埼玉県生まれ。2006年、早稲田大学理工学部卒。「本業で結果を出して稼ぎ、結果の出し方を人に教えて稼ぐ」、ダブルインカムの手法を実践する「新・講座型ビジネス実践会」を主宰。「才能をお金に変える専門家」と呼ばれ、塾生には年間3000万円、1億円を稼ぐクライアントもいる。25歳で独立したものの全く稼ぐことができず、時給900円の日雇いのアルバイトを経験。家族の治療費のため、自分を最高値で売ることを決意し、1ヵ月後に毎月210万円の報酬が得られるようになる。その後、自分を「商品」として1億円プレイヤーとなる。自身がお金に苦労した経験から、地に足のついたアドバイスには定評がある。著書に『自分を最高値で売る方法』『億を稼ぐ勉強法』(ともに、クロスメディア・パブリッシング刊)がある。

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