(本記事は、小林正弥氏の著書『最速で10倍の結果を出す 他力思考』プレジデント社の中から一部を抜粋・編集しています)

「人の手足を使う」を身につけるための具体的方法

方法
(画像=turgaygundogdu/Shutterstock.com)

●「やりたいこと×得意なこと」に集中し、一点突破する

ここで、あなたの活動を次の表に当てはめて、4つのいずれかに分類してみてください。

・やりたいこと 得意なこと ◎

・やりたくないこと 得意なこと △

・やりたいこと 苦手なこと △

・やりたくないこと 苦手なこと ×

重要なことは、可能な限り「やりたいこと×得意なこと」だけやるようにするのです。

最初は難しくても、他の3つの枠の中に書かれたことは、「やりたいこと×得意なこと」の人にお任せすればいいのです。

例えば私はYouTube配信において、コンテンツを考えて話すことは、「やりたいこと×得意なこと」です。

しかし、機械音痴なので動画編集は苦手です。

だからチームを組んで、自分の「やりたいこと×得意なこと」以外のことは人にお任せして(人の手足を使って)います。

自分の「やりたいこと×得意なこと」に特化すれば、努力不要、モチベーション不要で、上達も早い。

そこに絞ったほうがあなたの市場価値は高まり、チームも組みやすくなります。人の手足を使わせてもらう基本は、まず自分の「やりたいこと×得意なこと」を見極め、それ以外をお任せすることです。

やりたくないことを人にお願いするには、あなたの経済価値を磨くことが一番の近道です。

つまり、自分の時間単価を上げること。

やりたくないこと、苦手なことをやっていても、パフォーマンスは上がらないので時間単価は上がりません。時間単価が上がらないと、お金を払って人の協力を得ることができません。

あなたのやりたいこと×得意なことに集中し、それ以外のことはすべて捨てて一点突破するのです。

●支払う額を少し多めにする

人の手足を使うポイントは、自分の時間当たりの給料を計算し、それ以下の金額であればお願いできることは、どんどんお願いすることです。お金の稼ぎ方も大切ですが、お金の使い方はもっと重要なのです。

人にお願いした時間を使って「やりたいこと×得意なこと」に専念し市場価値を伸ばしていくのです。

仕事をお願いした相手と良好な関係を築くには、コツがあります。それは、自分が思っている金額よりちょっと多めに支払うことです。

相手も、仕事相手を自由に選ぶ権利があります。

相手が常に「相場より多くもらっている」と感じられるだけの報酬を提供することで、お互い気持ちよく働くことができます。

お支払いと書きましたが、お支払いするものはお金だけに限定しなくてもかまいません。

やりがい、成長、人脈、など相手が望むものを、それ以上に与えることです。

相手に良い仕事をしてもらうことで、あなたの売り上げも安定し、受け取る報酬が伸びていきます。

●人に任せるのが苦手な人は、定期的に仕事から離れる環境をつくる

人の手足を使う(お願いする、任せる)ことに抵抗のある方は、定期的に仕事から離れる環境をつくるといいでしょう。

ずっと現場で仕事をしていると、どうしても自分でやらなくてもいいことに自分の手足を使ってしまいます。

しかし、強制的に仕事から離れることで、自分の手足を使わずに、チームや仕組みで結果を出すためにはどうしたらいいかを考えるようになります。

私も、毎月2週間海外に行くことで、チームと仕組みが強化され、自分の「やりたいこと×得意なこと」により専念できるようになりました。

仕組みをつくって、仕組みから出るのです。

オーナーマインドの人は、仕組みをつくって、自分がいなくてもお金を得る方法を考えます。

自分の時間を切り売りしてお金を得る労働者マインドの人は、いつまでたっても、自分の時間を使っての対価としてお金を得るという発想から抜け出せません。

大きな目標を達成する時に、あなたが目標達成に必要なすべてをやる必要はないのです。

目標達成の仕組みをつくり、仕組みから出れば、もっと大きなチャレンジができるのです。

ちなみに、私の2019年は、毎月半分は海外に行き、20カ国以上、回りましたが、過去最高益を達成できています。

●人を動かすポイントは、相手の「好き×メリット」を見極める

人の手足を使う、といっても、人はなかなか自分の思い通りに動いてくれない、と悩む方も多いと思います。人には意思があり、誰かに動かされるのではなく、自分の意思で動きたいと考えています。

そこで、人を動かすには、人間心理を理解する必要があります。

私もまだまだ修行中の身ですが、人間心理を理解するには、自分の心と向き合うこと、相手の心と向き合うこと、の両方が大切だと考えています。

自分の心の動きがわからないのに、他者の心はわからないからです。

また、基本的に人間は自己中心的な生き物ですから、意識的にベクトルを他者に向けないと、自分のことばかり考えてしまいます。

私は人を動かすためのポイントとして、「好き×メリット」が大切と考えています。

人は、自分の好きなことでメリットを感じることなら、自ら動くからです。

特に、副業解禁で、企業は個人の働き方を制限できなくなってきました。

例えば動画編集の仕事なら、動画撮影や編集が大好きで、動画を極めたいと思っている人にお願いする。

そうすることで、相手はイキイキとあなたの期待を超える働きをしてくれるようになります。

「人の手足を使う」まとめ
◎「金持ちは仕組みをつくり、貧乏人は仕組みの中で働く」
◎「やりたいこと×得意なこと」に集中し、それ以外のことは人の任せる
◎人にお願いすることに抵抗のある場合は、定期的に仕事から離れる環境をつくる
◎人を動かすためのポイントは、相手の「好き×メリット」を見極める

最速で10倍の結果を出す 他力思考
小林正弥(こばやし・まさや)
ビジネス教育者、作家。株式会社教育スクールビジネス研究所代表取締役1983年、埼玉県生まれ。2006年、早稲田大学理工学部卒。「本業で結果を出して稼ぎ、結果の出し方を人に教えて稼ぐ」、ダブルインカムの手法を実践する「新・講座型ビジネス実践会」を主宰。「才能をお金に変える専門家」と呼ばれ、塾生には年間3000万円、1億円を稼ぐクライアントもいる。25歳で独立したものの全く稼ぐことができず、時給900円の日雇いのアルバイトを経験。家族の治療費のため、自分を最高値で売ることを決意し、1ヵ月後に毎月210万円の報酬が得られるようになる。その後、自分を「商品」として1億円プレイヤーとなる。自身がお金に苦労した経験から、地に足のついたアドバイスには定評がある。著書に『自分を最高値で売る方法』『億を稼ぐ勉強法』(ともに、クロスメディア・パブリッシング刊)がある。

※画像をクリックするとAmazonに飛びます