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【目次】
①️KIYOラーニングIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【7/6更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【6/29更新】 ※有料会員限定

会社名
KIYOラーニング株式会社
コード
7353
市場
マザーズ
業種
サービス業
売買単位
100株
代表者名
代表取締役社長 綾部 貴淑 /1971年生
会社住所
東京都千代田区紀尾井町4番13号
設立年
2010年
社員数
24人(2020年4月30日現在)
事業内容
個人向けオンライン資格講座及び法人向け社員教育クラウドサービスの提供
URL
https://www.kiyo-learning.com/
資本金
388,050,000円 (2020年6月12日現在)
上場時発行済み株数
2,145,000株
公開株数
340,200株
連結会社
なし
スケジュール
仮条件決定:2020/06/29→2,070~2,300円に決定
ブックビルディング期間:2020/06/30 - 07/06
公開価格決定:2020/07/07→2,300円に決定
申込期間:2020/07/08 - 07/13
上場日:2020/07/15→初値5,360円
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
引受証券:大和証券
引受証券:三菱UFJモルガン・スタンレー証券
引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
引受証券:楽天証券 (楽天証券の詳細記事はこちら)
大株主
綾部貴淑 48.95%
(株)MS-Japan 7.60%
みらい創造一号投資事業有限責任組合 7.60%
イノベーション・エンジン産業創出投資事業有限責任組合 5.14%
GA1号投資組合 4.11%
かんしん未来投資事業有限責任組合 3.70%
ウィルグループファンド投資事業有限責任組合 2.67%
SMBCベンチャーキャピタル4号投資事業有限責任組合 2.57%
フリービットインベストメント(株) 2.47%
(株)マイナビ 2.47%
業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産
2017/12 単体実績 
360,766 -101,441 -101,731 -110,419
2018/12 単体実績 
609,137 -211,136 -211,402 221,177
2019/12 単体実績 
835,264 -150,375 -150,665 70,512
2020/03 第1四半期単体実績 
250,528 -36,008 -36,082 34,430
ロックアップ情報
指定された株主は上場後90日目の2020年10月12日まで、または上場後180日目の2021年1月10日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×公開価格)
7億8246万0000円(340,200株×2,300円)
潜在株数(ストックオプション)
102,000株
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
KIYOラーニング株式会社<7353>は個人向けオンライン資格講座及び、企業向けの社員教育クラウドサービスの提供を行う企業である。

■事業内容詳細
同社は2008年創業で10年以上に渡り蓄積された、人や組織の学習を変革するラーニング・テクノロジーを基盤とした組織能力と、そこから生み出される資産を強みとしている。本強みを、個人向けの「スタディング事業」と、法人向けの「エアコース事業」に活用して、持続的な競争優位性を生み出して事業展開している。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

●スタディング事業について
同社の主要サービスであるスタディング事業は、「学びやすく、分かりやすく、続けやすい」をコンセプトとしたオンライン資格講座である。スマートフォンやタブレット、PC等で受講でき、分かりやすい動画講義や問題練習によって、忙しい人でも「すきま時間」を使って資格取得の学習ができる。

また同社ではAIを用いてユーザーの学習データを分析し、個別に最適な学習方法の提案に力を入れている。これまで同社で蓄積された多数の受講者による学習履歴データをAIが分析し、「どう勉強したらどれぐらい試験の予想得点が向上するか」を予測するモデルを生成し、そのモデルを基に「試験で最も予測得点が高くなると期待される学習プラン」をAIが作成している。

尚、同社が提供しているのは2020年5月現在下記の26講座である。

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(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

またデジタル技術を活用し、コンテンツ制作、学習サービス提供、集客・販売といった一連のオペレーションを高度に自動化・省力化し、ローコストオペレーションを実現した。その結果、低価格でのサービス提供を可能としている。(ex.中小企業診断士 1次2次合格コース ミニマムコースは税抜53,900円から受講可能)

年々着実に受講者数は伸びており、2019年12月期の新規有料登録会員数は20,000人を突破した。また売上高も四半期毎に概ね右肩上がりで伸びている。

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(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

●エアコース事業について
法人向けの教育事業として、社員教育クラウドサービスや教育動画制作サービス等の人材育成ソリューションを提供している。

2020年5月時点で新人研修やコンプライアンス研修など109種類社員教育コースが受け放題で受講でき、自社独自の教育コースも簡単に作成・配信が可能である。オフィス内のみならず、在宅・海外拠点などの遠隔地からも受講が可能であり、また集合研修管理機能やレポート機能も充実している。


■業績推移
2017年12月期 売上高3.6億円、経常利益▲1.0億円、当期純利益▲1.0億円
2018年12月期 売上高6.1億円、経常利益▲2.1億円、当期純利益▲2.1億円
2019年12月期 売上高8.4億円、経常利益▲1.5億円、当期純利益▲1.5億円
2020年12月期(予想) 売上高14億円、経常利益1.3億円、当期純利益1.2億円

2019年12月期まで増収を果たす一方で赤字が継続。黒字は今期(2020年12月期)からの予想である。

今期は売上高14億円、経常利益1.3億円を予想しており、大幅な増収及び黒字転換を予想。2020年12月期Q1は売上高2.5億円、経常利益▲0.4億円であり、順調な滑り出しとなっている。


■財務状況
2019年12月期末時点で資産合計7.6億円、純資産合計0.7億円、自己資本比率9.3%である。

借入金1.2億円に対し現預金5.1億円を有している。受講者が支払う受講料の前払い分について、負債の部で前受金として4.4億円が計上されている。尚、ソフトウェア及びソフトウェア仮勘定を無形固定資産として0.6億円を計上している。

またキャッシュ・フロー計算書では、2019年12月期営業活動によるキャッシュ・フロー(営業C/F)は前受金の増額+1.7億円により、+0.9億円のプラスとなっている。


■資金使途
IPOにより7.0億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。

・事業サービス強化のためのシステム開発 0.3億円
・事業拡大を目的とした人員増強のための費用 1.1億円
・借入金の返済 0.3億円

調達資金は主に事業拡大を目的とした人員増強費に充当される。


■株主状況
綾部社長が筆頭株主であり株式シェア49%を保有している。

第2位株主は士業及び管理部門に特化の人材紹介会社の株式会社MS-Japan(6539、株式シェア7.6%)。また事業会社として、株式会社マイナビ(未上場、同2.5%)、株式会社ぐるなび(2440、同1.5%)が株主となっている。

3位株主であるみらい創造一号投資事業有限責任組合(同7.6%)など多数のVCが株主参入しており、VC比率は31.2%である。尚、VCはIPO後90日もしくは株価1.5倍のロックアップ契約を締結している。

個人、事業会社、VCと多岐に渡る株主構成である。


■まとめ