タブレットやテレビに伸び代

マイクロLED
(画像=PIXTA)

有機ELの次のディスプレー技術に目される「マイクロLED(発光ダイオード)」への関心が増している。韓国サムスン電子やソニー(6758)がテレビに採用し始めたほか、米アップル<AAPL>もタブレット向けに導入するとの観測が浮上。オプトラン(6235)などの関連銘柄に脚光が集まりそうだ。

マイクロLEDは、電球や自動車のライトに使われているLEDの発光部分を100マイクロ(0.1ミリ)メートル以下まで極小化したもの。従来のLEDよりも小さな、「赤・緑・青」の3色に発光するチップを敷き詰め、映像をつくり出す。

マイクロLEDは明暗の差が大きく、高精細ではっきりとした画像を映し出せる。動画への応答速度も速く、テレビ向けでは広い視野角や長寿命といったメリットも多い。サムスンが2018年に国際見本市にマイクロLEDテレビを出展したほか、ソニーは昨年に世界最大級のディスプレーを資生堂(4911)の研究施設に納入した。シャープ(6753)も米ベンチャー企業と提携して開発を急いでいる。

アップルは、14年に関連技術を持つベンチャーを買収。今年5月には台湾でマイクロLEDと、一回り大きいミニLEDの工場の建設認可を取得したと伝わった。来年投入するタブレット端末「マックブックプロ」に搭載するとみられるなど、実用化の加速で市場規模は24年に42億ドル(約4500億円)になるとの予測もある。

マイクロLEDの関連銘柄として有望なのがオプトランだ。LEDの製造には、基板に薄い保護膜を形成する「成膜」と呼ばれる工程があり、同社はそのための光学薄膜装置のメーカー。マイクロLEDへの展開も期待される、ALD(原子層堆積)技術を取り入れた装置もこのほど受注した。

保護膜製造にALDを導入することで、製造過程で受けるダメージを修復し、LEDの発光をより強める効果がある。マイクロLEDの課題は生産と実装コストの高さにあり、生産効率の向上につながる同社の技術に一段と注目が集まりそうだ。

オプトランの株価は調整トレンドが続き、直近では今12月期上期決算の発表(6日)を受けて売り込まれた。上期の連結営業利益は37億円(前年同期比51%減)に落ち込んでいる。ただ、これは新型コロナウイルスの影響に伴う一時的な業績悪化と考えられる。5G分野を中心に潜在需要は強く、相場は目先好転が期待される。

このほか、サムコ(6387)はマイクロLED向けレーザー加工装置の受注を獲得した。部材では、三井金属(5706)が発色のカギを握る「蛍光体」と呼ばれる物質を手掛ける。また、ミニLEDに関してはディスコ(6146)や東京精密(7729)に商機があるとみられる。

穴株は「曲面マイクロLEDディスプレー」の倉元製作所(5216・JQ)。疑義注記付きのハイリスク銘柄だが、値動きの軽さには定評がある。(8月13日株式新聞掲載記事)

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