(本記事は、遠畑雅氏の著書『仕組み化であなたの物件の稼働力と収益力を最大化』サンライズパブリッシングの中から一部を抜粋・編集しています)
ベストプラクティス(最も良い方法)を模倣しよう
物件の稼働と収益の最大化を目指す上で効果的なアプローチのひとつに、最もうまくいく方法、ベストプラクティスを模倣することが挙げられます。
ソフト面(賃料など)、ハード面(物件)の問題や課題を顕在化させて改善することで、収益は上向きになっていきます。しかし、具体的にどのように対処したら良いのか、経験の浅い不動産オーナーだとノウハウや経験が乏しいために、対応が難しいでしょう。
私自身、2007年から不動産投資を始めて以来、物件を管理運営する上で、うまくいった経験に限らず、トラブルやクレームも多く経験してきましたが、うまくいったことの大半は、不動産投資家の先輩が実践する方法をはじめ、書籍やインターネットからの情報をもとに真似てみたことです。
「満室」とは、不動産投資において最もポジティブな言葉だと考えていますが、「満室」をテーマにしたセミナーに参加して講師の話を聞く、「満室」で検索して満室経営に関する書籍を買って読んでみる、大家の会などに入ってメンバー同士で情報交換するなど、自ら率先して情報を探しに行けば、ベストプラクティスは見つかります。
一方で、不動産投資における最もネガティブな言葉には「空室」「トラブル・クレーム」などが挙げられます。ネガティブなことはできるだけ経験したくないという不動産オーナーも多いとは思いますが、不動産投資をする以上、多少面倒なことは避けては通れません。
リフォームの施工不良、リフォーム会社の倒産、ゴミ屋敷となった部屋、奇声や騒音を出す入居者、慢性的に天井から水漏れが起こる事務所、管理会社の送金滞納、家賃滞納者との裁判、自殺、病死、夜逃げ、ペット問題、転貸借、ボヤ騒ぎなど、数々の出来事を私も経験してきました。
トラブルやクレームの原因の多くは、人間に関わるヒューマンエラーによるものです。不動産投資を始めたばかりの頃は私も、ネットで解決策を調べたり、手探りで対応したりと我流で解決しようとして時間と手間がかかることばかりしていましたが、法律のプロである弁護士とスポット契約を結び、示談、調停、訴訟(裁判)のいずれかで対応するのが適切か、弁護士のアドバイスに従って早期に解決する方法へと変えました。
ひとりで悩んで時間を浪費するくらいなら、プロに頼んだほうが結果的に安上がりなことも多く、他人のうまくいった事例、すなわちベストプラクティスを真似ることが問題解決の近道になります。大抵のトラブルやクレームには、必ず解決方法があると断言できます。つまり、問題解決にオリジナルなど要らないのです。
アメリカのことわざに「人生には3人の友人が必要である。医者と弁護士と古書店主である」というものがあります。古書店主の部分は、現代ではエージェントと表現されることもあるそうですが、「エージェント」とは日本語に意訳すると不動産業者、証券アナリスト、ファイナンシャルプランナーなどでしょうか。いずれにしても、健康、法律、お金のそれぞれについて、身近な相談相手を確保すべきということです。
では、読者の皆さんには不動産投資に関して相談できる身近な相手はいますでしょうか?不動産会社は、仲介手数料を生業としています。また、管理会社は物件の管理を生業としています。
しかし、不動産オーナーに対して長期的観点から第三者の視点でアドバイスをしてくれる不動産会社や管理会社は、残念ながら皆無に近いと言っても過言ではありません。必要なのは、適切なリスクマネジメントとマネーマネジメント、そして様々なルールの変化への対応を総合的に促してくれる「エージェント」の存在ではないでしょうか。
弊社は不動産オーナーの「エージェント」です。日本語にすると「賃貸経営請負人」に近いことをミッションとしています。長年の賃貸業の経験をもとに、物件のポテンシャルを引き出し、様々なプロフェッショナルと連携して、物件の管理運営をサポートしています。
何より、あらゆるベストプラクティスを蓄積していることが弊社の強みと言えるでしょう。勝ち組不動産投資家に必要なのは、物件の稼働と収益を最大化させる「エージェント」の存在なのです。
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