「カードローンの審査が通らない!」。そんなとき、もしかしてブラックリストに載ってしまっているのではと不安に思ったことはありませんか?

「もしブラックリストに載っていたらお金を借りることはできないのか」「いつまで借りられないのか」など、疑問に思うこともあるでしょう。

この記事では、自分がブラックリストに載っているかどうかを確認する方法をはじめ、ブラックリストに載っているかもしれない場合の対応方法を紹介します。

ブラックリストでも借りられるカードローンはある?

ブラック,カード,ローン
(画像=PIXTA)

ブラックリストに該当する場合、カードローンでの借り入れはできません。ブラックリストに掲載されている人への融資は、銀行にとって貸し倒れのリスクが非常に高いためです。

金融機関は、貸したお金が戻って来ないとその分まるまる損をしてしまいます。そうならないために、審査を行っており、申込者がブラックリストに載っていることがわかった場合、貸し倒れのリスクが高いと判断して、審査に通らないことになります。

しかし、審査に落ちたからといって、ブラックリストに掲載されていることが原因かどうかはわかりません。まずは、どんな理由で審査に落ちるのかを確認してみましょう。

カードローンの審査が通らない理由

ブラックリストは、信用情報機関同士のネットワークで情報共有されています。そのため、ブラックリストに載る原因となった信用情報機関以外のカードローン審査にも影響してしまうのです。ほかの条件が審査基準を満たしている場合でも、ブラックリストに載っているだけでカードローンの審査を通過できなくなります。

ただし、掲載されている事故情報の内容によっては、カードローン会社の判断が分かれる項目もあります。

例えば、1週間カードローンを延滞したことが原因でブラックリストに掲載されている場合、A社の審査に落ちてもB社の審査は通過することもあるのです。特に延滞については、どの程度の期間なら許容されるのか、カードローン会社によって大きく判断が異なります。

カードローンの審査に通らないのは、ブラックリストに載っているからだけではありません。就職や転職したてだったり、借入金額が収入に見合わなかったり、書類の不備や在籍確認で行き違いがあったりといったケースもあるので、審査条件を把握しておく必要があります。

なぜブラックリストに掲載されるのか

ブラックリストに載るとは、個人信用情報に延滞や法的整理などの「事故情報」が記録されることをいいます。どのようなときに記録されるのかを見ていきましょう。

・対象となる取引で延滞した

事故情報として一番多く記録される項目が「延滞」です。契約で決められた期日に返済できなかった場合、信用情報機関のデータベースに延滞日数が詳細に記録されます。何日で審査に通らなくなるかは金融機関によって違うものの、日数が長いほど審査に通りづらくなることは間違いありません。延滞は、カードローンだけでなく、クレジットカードや携帯電話本体の料金などの支払いも当てはまります。

・代位弁済を行った

代位弁済とは、利用者が延滞し続けた際に行われる手続きのことです。「保証会社の保証を受けられること」という申し込み条件を定めているカードローンで延滞を続けると、カードローン会社が保証会社に対して一括返済を求めます。代位弁済が行われると、カードローン会社への返済義務が消滅する代わりに、保証会社に対する返済義務が発生します。

・債務整理、自己破産などの法的整理を行った

破産法に基づく破産手続きや、弁護士を通した任意整理を行うことで事故情報が記録されます。借入金の返済ができずに自己破産手続きを取った場合も、当該事実が事故情報として記録されます。

・強制解約になった

申込時に虚偽の申告をするなど、何らかの理由でカードローン会社やクレジットカード会社が強制解約手続きを取った場合、その履歴が記載されます。

ブラックリストに掲載される期間

大手消費者金融では、ブラックリストに登録されると審査に通ることができません。一方中小の消費者金融では、事故情報の内容によっては会社の方針次第で審査に通ることがあります。

もしブラックリストに載ってしまったら、二度とカードローンの審査を通過できないのでしょうか。実は、一定の期間が過ぎるとブラックリストの記載は消去されるのです。その期間は内容によって異なります。

・ブラックリスト登録後の掲載期間

ブラックリストの掲載期間は、それぞれ次のとおりです。

任意整理:約5年
個人再生:約5年~10年
自己破産:約5年~10年

・いつからブラックリストに登録されるか

いつから掲載されるのかは、次のようになっています。

任意整理:和解が成立した日(債権者が複数の場合は、最後に和解した業者)
個人再生:再生手続き開始決定日
自己破産:免責許可確定日

任意整理の場合、事故情報の登録を信用情報機関に依頼するのは貸金業者となるため、「任意整理後の返済も事故の一部」として登録依頼をするケースがあります。そのため、想定した期間を経過しても消去されていない場合があるので注意しましょう。

ブラックリストに載っているかチェックする方法

ブラックリストに載っている可能性を考えたとき、指定信用情報機関であるJICC、CIC、全国銀行協会の3社に個人信用情報の開示請求を行うことで、自分がブラックリストに載っているかどうかを確認できます。

スマートフォンや郵送で申し込む場合は、開示手数料として1000円(税込)、窓口に出向く場合は500円(税込)が必要です。個人信用情報の開示請求は、本人のほかにも代理人が申請することもできます。

とはいえ、金融事故を起こさないように、事前に注意することが大切です。一番可能性が高いのは延滞ですが、借入金の返済や携帯電話本体料金の支払いが遅延してしまいそうな場合には、速やかに支払先に連絡を入れて相談しましょう。

どうしても支払いができない場合は、弁護士など専門家の力を借りて債務整理を検討すべきです。ただし限界まで我慢するようなことはせず、早めに行動することも必要です。

ブラックかもしれないときの対処法

カードローンの申請が通過せず、金融事故の可能性が思い当たるようであれば、どうしたらよいのでしょうか。もちろん、すぐに残高を完済することがベストですが、実際そうはいきません。

前項の方法で信用情報の開示請求を行ってブラックリストに載っていることが判明した場合は、原因を突き止めて問題を解消しなければカードローンを利用することができません。

例えばクレジットカードを利用していて、支払いを2~3ヵ月以上長期間延滞していたことが原因であれば、支払いを再開することで問題が解消されます。しかし、またすぐに延滞してしまうとブラックに逆戻りしてしまうので注意が必要です。

ブラックでも審査が通る金融機関は?

上述のとおり、ブラックリストに登録されると大手消費者金融の審査は通らないものの、中小消費者金融の審査には通ることがあります。ブラックリストに載っているかもしれないという不安がある場合は、通りやすい中小消費者金融を選ぶ必要があります。

ブラックリスト予備軍でも通りやすい消費者金融を選ぶ際の詳しい特徴をチェックしてみましょう。

・消費者金融系のカード
・審査時間が5分以内
・18歳以上申し込み可能
・主婦の申し込み可能
・学生の申し込み可能

これらの条件に該当するものが多いほど、審査が緩めに設定されていることになります。そのため、これらの条件が当てはまる金融機関を選ぶことがポイントです。

審査に通らなくなる「申込ブラック」とは?

ブラックリストについて調べると、「申込ブラック」という言葉が出てきます。申込ブラックとは、ブラックリストとは違って短期間で複数社にカードローン審査を申し込むことをいいます。

審査に通るかどうか心配だからといって、1ヵ月間で3社以上に申し込むのは逆効果です。一度もカードローンを利用したことのない人や、延滞せずにきちんと利用していた人でも申込ブラックになってしまう可能性があります。

できるだけ早くお金を用意したい人は、即日融資を必要とするあまり、申込ブラックになる行為をしてしまいがちです。しかし、焦ってはいけません。融資が通りやすいかどうかは、申し込む前にじっくりと検討することをおすすめします。

虚偽の申告は絶対NG

自分がブラックリストに載っていると思われる場合、申し込み情報に虚偽の内容を記入してでも審査を通過したいと考えるかもしれません。しかしこの行動は逆効果です。過去の返済トラブルや他社からの借り入れ状況などについては、すべて信用情報に登録されています。

そのため、申請内容が事実と違っていることは簡単にバレてしまうのです。そして、申請にうそがあることで信頼できない人物であると判断されて審査に落ちてしまいます。

もう一つ、気をつけておきたいのが、申請書類に虚偽の内容を記入して提出した場合、内容によっては詐欺や文書の偽造といった犯罪とみなされてしまうケースもあることです。事実と違う内容を故意に記載しないように十分注意してください。

ブラックでも安全にお金を借りる方法は?

ここまで、ブラックリストに掲載されていると借り入れができないことを紹介してきました。それでも、どうしてもお金を借りたいという場合はどうしたらよいのでしょうか。

クレジットカードのキャッシング枠を利用する方法がありますが、カードローンに比べて金利が高いため、長期で借りる場合には向いていません。このほか、銀行に定期預金の口座があれば、預金を担保にお金を借りることができますし、質屋でブランド品や高級貴金属を担保にお金を借りることも可能です。

このように、何かしらの担保を立ててお金を借りる方法もあります。自分に合った、無理のない方法を検討してみましょう。